予想を上回る決算発表や経済指標の発表を受けて堅調清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2009年07月15日 08時43分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>8359.49△27.81

<NASDAQ>1799.73△6.52

<為替:NY終値>93.51-93.57

予想を上回る決算発表や経済指標の発表を受けて堅調

 注目された決算発表や小売売上高は予想を上回り、堅調な始まりとなりました。ただ、ハイテク銘柄の決算を引け後に控えていたことや前日の大幅高である程度織り込まれていたことなどから利益確定売りに押されて軟調となるなど、上値も限定的となりました。それでも決算に対する期待や信用収縮からの持高調整の動きも一服となって売り叩く動きもなく、堅調となりました。原油価格は下げ幅は限定的でしたが、軟調な地合いとなり株式市場の上値を押さえる要因となっていました。

 期待された通り(?)決算は好調となり、小売売上高も予想を上回ったことで安心感も出ていたようです。ただ、個人消費の回復の鈍さも改めて確認されたような格好となり、上値も限定されてしまったのでしょう。引け後に発表された決算も予想を上回るものとなったことで、景気の先行きに対する不安も薄れて来るのではないかと思います。決算発表に一喜一憂しながらも景気回復を織り込んで行くことになるものと思います。

 個別には予想を上回る決算を発表したゴールドマン・サックスやジョンソンアンドジョンソンは堅調、投資判断の引き上げのあったプルデンシャル・ファイナンシャルも高く、予想を上回る業績見通しを発表したノベラス・システムも買われました。前日の引け後に粗利益率の低下見通しを発表したデルが売られましたが、予想を下回る業績見通しを発表したサン・マイクロシステムズが堅調となるなどちぐはぐな動きも見られました。引け後に決算と業績見通しを発表したインテルは好決算と予想を上回る売上高見通しとなり、時間外取引で急伸しています。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株が大幅高となったことなどから買い先行となり大幅高となりました。10営業日ぶりの反発となりましたが、前日の下げ幅を戻し切れないなど上値の重さも見られました。信用収縮の動きは一段落となったのですが、まだ買い上がるだけの材料もないということで戻りも限定されてしまったようです。

 米国市場が堅調となったことに加え、引け後のハイテク銘柄の決算も好調と伝えられたことから、日本市場も堅調な展開が期待されます。為替も円安方向に振れ、信用収縮懸念も一段落となった感もあり、戻りを試す展開となって来そうです。原油価格は軟調となり、資源株などは戻りも鈍くなるのかもしれませんが、売られすぎているだけに底堅さも見られるものと思います。政局の混乱や増資ラッシュも懸念されるものの、とりあえず売られすぎた銘柄群から買戻しや値ごろ感からの買いで底堅い堅調な展開となるのではないかと思います。

 日経平均は9000円にの節目での底堅さを確認した格好となり、今度は戻りを試す展開となりそうです。9500円を意識することになるのでしょうが、その前に9300円と言う水準で上値を押さえられてしまうのか、今度は9300円を抜けて9300円水準での底堅さを確認することになるのかを決めるような動きになりそうです。9300円で上値を押さえられてしまうようであれば、再び9000円水準での底堅さを確かめることになってしまうのでしょうし、9300円での底堅さを確認すると9500円を抜けて来るのも時間の問題ということになって来るものと思います。

本日の注目点

◇白川日銀総裁会見

◇米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(6月23−24日分)

◇6月の米鉱工業生産

◇6月の米消費者物価指数

◇6月の欧州新車販売実績

◇決算・3−5月期:ドトール・日レスHD(3087)、松竹(9601)、東宝(9602)

◇決算・4−6月期:米AMR

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