持高調整の売りは続き主力銘柄は引き続き軟調清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年07月07日 16時02分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
前のページへ 1|2       

明日の相場雑感

 相変わらず持高調整の売りが出ているようで、即に売り急がなければならない場面で売りが出ています。リスク資産ばかりでなく債券も利益確定売りなどが出ているような感じで、とにかく、現金化を急いでいるような感じです。戻り歩調となる場面でも物色対象も広がらず、堅調な銘柄も小型銘柄の一角を除いては上値も限定的となり、指数も先物への売りが断続的に出るという展開で結局軟調となりました。

 選挙の影響などが喧しく言われ始めており、自民党が負けて民主党が政権をとったら株が暴落するなどという話しも出ています。ただ、実際には選挙の影響は限定的ではないかと思います。というのも、自民党も民主党も政策に大きな違いはなく、実際にどこまで出来るかを見極めたいと言うことで、どちらが政権をとっても売り急ぐことはないのではないかと思います。

 いずれにしても、どちらが政権をとっても「景気対策」や「雇用対策」が喫緊の課題であり、ようやく底入れ感が出た景気の腰を折るような政策は取れないと思います。2005年の選挙のときは「郵政民営化」をするのかどうかを問う選挙でしたが、今回は自民党か民主党かと言うことが先に出て政策が表に出てき難いのではないかと思います。

 選挙をきっかけに景気底入れを株価に織り込むという動きはあるのではないかと思いますが、その場合はどちらが政権をとるかではなく、ここからの政策を誰が中心になって進めるのかがはっきりとするということであり、「先が見える」と言う意味では「選挙が終わる」ということが相場上昇のきっかけになっても良いのではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.