米ナスダック指数が大幅高となったことや持高調整の売り一巡感から大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2009年06月25日 15時44分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9796.08円 △205.76円
売買高 22億3078万株
日経平均先物 9790円 △220円
売買代金 1兆5563億円
TOPIX 919.77 △17.31
値上がり銘柄 1452銘柄
東証マザーズ指数 434.48 △6.40
値下がり銘柄 181銘柄
日経ジャスダック平均 1176.87円 △6.93円
変わらず 64銘柄
騰落レシオ 122.41% △9.66%

日経平均

米ナスダック指数が大幅高となったことや持高調整の売り一巡感から大幅高

 米国市場はダウ平均は軟調となったのですが、ナスダック指数が大幅高となったことや為替も円安方向に振れたことから買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)は株数ベースでは売り越しとされたのですが、金額ベースでは買い越しと伝えられたことから、ハイテク銘柄などを中心に買い先行となりました。持高調整の売り一巡感もあって寄り付きからの買いが一巡した後も堅調な地合いとなり、高値圏でのもみ合いとなりました。前場の引け際には底堅さを確認して先物にまとまった買いが入り、一段高となりました。

 後場も一段高となりました。昼の間に若干円高に振れる場面もあったのですが、寄り付きから先物にも買いが入り、その後も断続的に先物主導で買いが入り、一段高となりました。目先筋の利益確定売りに押され、先物のまとまった売りに押されて上げ幅を縮小する場面もありましたが、すぐに切り返し、基調の強さを示していました。先物主導とは言え、先高期待が強まったことや節目と見られる9500円水準での底堅さが確認されたことから売り手控えとなって上げ幅を大きくする面もあったものと思います。

 小型銘柄も高いものが目立ちましたが、主力銘柄が先物主導で大きく値を上げるなかで乗り換えの対象となるものも散見されて指数の上値も限定的となりました。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調となりましたが、いずれも主力銘柄の上昇の勢いには及びませんでした。先物は朝方から断続的に買戻しを交えたまとまった買いが入り指数を大きく押し上げる要因となりました。引けを意識する時間帯にはまとまった利益確定売りから一気に上げ幅を縮小する場面もあるなど値動きの荒い展開となりました。

 昨日までの弱気な雰囲気は何処に行ってしまったのかという感じです。本来はこの水準で押し目を確認したかったところが持高調整の売りに押されて指数が大きく下押してしまい、持高調整の売りが一巡するとその反動で一気に本来あるべき水準に戻ったということなのでしょう。当面は10000円に近づけば売られ、9500円に近づけば買われるという展開になりそうです。

テクニカル分析

日経平均

NYダウ

 基準線を割り込んではいましたが、基準線水準で下げ渋ったということになりそうです。戻りは転換線で上値を押さえられ、ストキャスティックスは底値圏にあるもののRSIは下値余地もあり、いったんここで戻り一服となるのか、転換線を抜けて一気に上昇となるのかが注目されますが、RSIの水準も今年の安値水準でもあり、一気に戻りを試す展開となるのかもしれません。

TOPIX

NYダウ

 基準線を割り込んでいましたが、1月高値水準(900)のところで下げ止まった格好です。まだ転換線も抜け切っておらず、ストキャスティックスは底値圏にあるもののRSIは下げ足りず、まだ基準線や1月高値水準の節目での底堅さを確認する場面もあるのかもしれませんが、明日転換線を抜けて来るようであれば一気に高値を窺う展開となって来るかもしれません。

円相場

NYダウ

 引き続き遅行線が日々線に絡みながら下値を探る展開が続いています。ストキャスティックスは底値圏になっているのですが、RSIが下げ足りず、もう少し、遅行線が日々線の底値の日柄になるまで、下値を探る動きが続くのでしょう。

銘柄ピックアップ

先物主導で主力銘柄が軒並み大幅高

三菱電(6503) 613 △44

 太陽電池の組立工場を欧米で建設すると発表。環境関連銘柄を物色する流れに乗り、太陽光発電事業の建て直しを期待した買いもあって大幅高となりました。

出光興産(5019) 8550 △140

 韓国の液晶パネル大手と次世代薄型テレビで普及が見込まれる有機EL(エレクトロルミネッセンス)事業で提携したと発表。有機EL向け材料の販売拡大や技術面での相乗効果を期待し好感する買いが入り堅調となりました。

新生銀(8303) 161 △16、 あおぞら(8304) 154 △15

 経営建て直しのため来年中に合併することで基本合意したとテレビのニュースで報道され、経営統合実現し、経営力強化に期待した買いが入り大幅高となりました。

NTT(9432) 3860 ▼10

 主力銘柄が先物主導で堅調となるなかで、ディフェンシブ銘柄の一角が相場の圏外として値動きの悪さを嫌気して売られ、同社もそうした動きのなかで、買戻し一巡感や持高調整の売りに押されて軟調となりました。

東 電(9501) 2460 △10

 8月も料金を引き下げると報じられ、為替も円安に振れたことから売り先行となりましたが、先物主導で指数が押し上げられるに連れて堅調となりました。

ハイデ日高(7611) 1097 ▼37

 24日の引け後に決算を発表、増収増益で好調な決算でしたが、想定されていた通りということで利益確定売りに押され、軟調となりました。主力銘柄が大きく買われるなかで乗り換えの対象となり売りがかさんだ面もあるものと思います。

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