<NYダウ>8555.60△58.42
<NASDAQ>1807.72▼0.34
<為替:NY終値>96.47-96.53
前日までの大幅下落の反動や値ごろ感からの買いが入りやすい地合いに加え、朝方発表になった新規失業保険申請件数が前週に比べて減少、午前中に発表されたフィラデルフィア連銀景気指数が予想以上に改善していたことなどから一時大幅高となる場面もありました。それでも個別の材料で売られる銘柄も多く、足元の業績に対する不安も強まり上値も限定的となりました。原油などの上昇も好材料とも悪材料とも取れる反応となっており、企業業績の動向に目が向けられて強気になり切れないという感じです。
ダウ平均の8500ドル、ナスダック指数の1800と言う節目と見られる水準で何とか下げ渋っています。この水準からは売り叩き難いというような印象で、底堅さが見られれば買戻しを急ぐ動きも出てくるものと思います。景気の底入れは確認できたとの見方も強いのですが、足元の業績回復が目に見えてこないことから、確信が持てず、完全に強気にはなり切れない、と言う感じです。4−6月期の決算動向などが見えて、足元の業績への不安が払拭されるまでは本格的な上昇とはなり難いのかもしれません。
個別には5月の建機販売が振るわなかったことからキャタピラーが大幅安、GE(ゼネラルエレクトリック)も売られ、メーシーズやJCペニーなど個人消費関連銘柄も軟調、投資判断の引き下げのあったサンディスクも軟調となりました。一方、前日までの反動もあって、JPモルガンチェースやバンクオブアメリカが大幅高となるなど金融株が軒並み高く、クラフトフーズやメルク、コカコーラといったディフェンシブ銘柄も値ごろ感から買われて堅調となりました。
昨日の日本市場は円高を嫌気する動きや持高調整と見られる売りに押されて大幅下落となりました。過熱感がまだ強かったところに外国人も売り越しと伝えられたことも下げを加速する要因となったものと思います。ただ、持高調整の売りが一巡となったことから引け際には買戻しも入って底堅く、かろうじて9700円台を保って引けるなど節目と見られる水準では下げ渋りました。
本日は米国市場が底堅い堅調な展開となったことや昨日の大幅下落の反動、為替も円安に振れたことから堅調な展開が期待されます。ただ、今週後半は外部要因での売り買いというよりまとまった持高調整、ポジションの手仕舞いなどに振り回されているようで、そうしたまとまった売り買いに市場全体の方向が左右される状況が続くのかもしれません。朝方からまとまった売り買いが見られると昨日のような動きになるのか、あるいは一昨日のような動きとなるものと思われます。そうした売り買いがなければ、鉄鋼株や非鉄株、商社株など特に悪材料が出たというわけでもなく、上がっていたから売られたものが買い直されることになるのでしょう。
日経平均は何とか節目と見られる9700円水準を保っています。株価や材料に関係ないところで売られたような感じですが、節目を割り込んでまで大きく売り叩くということでもなさそうです。最悪の展開でも9500円水準では下げ止まるものと思われ、9700円を割り込んでまで売り叩く動きが出なければ買戻しなどから堅調な展開となるものと思います。為替も円安に振れたことで持高調整の売り買いはなさそうですが、持高調整の売りがなければ9800円台を固める動きとなるものと思います。
◇日銀政策委・金融政策決定会合議事要旨(5月21.22日分)
◇5月の全国百貨店売上高(日本百貨店協会)
◇3−5月期決算:ニトリ(9843)、ジーンズメイト(7448)、西松屋チェーン(7545)
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