コンビニのレシート、必要ですか?(1/2 ページ)

» 2009年06月17日 07時00分 公開
[笠井清志,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール:笠井清志

船井総合研究所シニアコンサルタント。複数企業でキャリアを磨き、船井総合研究所の経営コンサルタントとして従事する。コンビニ本部等の多店舗展開チェーン企業へのコンサルティングを中心に活動。クライアント先である「NEWDAYS」の平均日販を日本一に押し上げたことが話題になる。月刊コンビニ(商業界)で連載を持つほか、著書に『コンビニのしくみ』(同文館出版)や『よくわかるこれからのスーパーバイザー』(どちらも同文館出版)がある。


 コンビニで買い物を終えると、商品と一緒に手渡されるレシート。時々、お釣りがない時にレシートを渡してくれない店員がいたりします。店によって、店員によって対応が違うレシート渡し。ではいったい、レシート渡しのルールはどうなっているのでしょうか。

 基本的なことですが、レシートは商品を購入したことを証明するためのものとして客に渡します。ですから、店としてはレシートは基本的に必ず渡さなければいけません。

 しかし現実には、レジ前に置かれている「レシート箱」(客がいらないレシートを捨てる箱)には捨てられたレシートが山盛りになっています。

 コンビニで働くアルバイトは当然のように「レシートをお釣りと一緒に渡すように」と教育されていますが、客の方が「レシートは結構です」と断るケースが多いのです。特に朝の時間帯はその傾向が顕著です。朝の時間はどうしても忙しく、早く買い物を終わらせたいと考えているからです。

 以前、ある店舗でどれだけレシートを渡しているか調査したことがあります。防犯カメラの映像をチェックして数えました。その結果、8割はレシートをしっかり渡していましたが、2割はレシートを渡せていませんでした。

 お釣りがない場合、レシートを受け取る前に商品を手にして店を出てしまう人もいるため、忙しい朝の時間帯だけに絞れば、渡していないケースが5割を超える結果が出ました。

 これは問題です。レシートがしっかり渡せていないと、後々、返品や交換の際にトラブルになってしまう可能性が出てきます。そうしたことがないよう、コンビニチェーンの本部や店長はレシートを100%しっかり渡すように指導していますが、実態は残念な結果が出てしまいました。

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