観光名所を鉄道と徒歩・自転車で散策――堺eco観光

» 2009年06月04日 15時59分 公開
[栗田昌宜,Business Media 誠]

 大阪府堺市とJR西日本、南海電鉄、阪堺電気軌道の鉄道各社は6月3日、鉄道と散策・サイクリングを組み合わせたエコ観光推進プロジェクト「堺eco観光」を6月4日から開始すると発表した。

 堺eco観光は、環境モデル都市である堺市と鉄道事業者が連携して実施するエコ観光推進プロジェクト。複数の鉄道路線が南北に平行して縦走する堺市の交通特性を生かし、異なる路線間を散策またはサイクリングをしながら横断する新たな観光ルートを設けることによって、市内の観光名所を電車と徒歩・自転車で巡るエコ観光を推進する意向だ。

 新たに設けられた市内観光ルートは、JR阪和線堺市駅を起点に百舌三陵(仁徳陵古墳・履中陵古墳・反正陵古墳)などの古代遺跡を巡り南海高野線中百舌鳥駅に至る「散策コース(古代編)」、南海本線七道駅からスタートして鉄砲鍛冶屋敷や千利休屋敷跡といった戦国・安土桃山時代の旧跡を巡りJR阪和線百舌鳥駅でゴールする「散策コース(中近世編)」、および、2つの散策コースの主な見所を一度に回る「サイクリングコース」(南海本線堺駅〜JR阪和線百舌鳥駅)の3コース。

「駅からecoマップ(古代編)」(左)と古代編のコースガイド(右)

 観光客が道に迷わずに散策できるよう、2つの散策コースを基に作成した「駅からecoマップ」を各コースの発着駅や近隣の主要駅、市内の観光案内所などで常置・配布する。また、観光素材としての魅力を高める方策として、堺が発祥とされる線香や金平糖、伝統産品として名高い打刃物といった堺ならでは新商品開発・発売に取り組むほか、レンタサイクル料や入館料・拝観料などの割引特典を用意する。

 プロジェクトでは今後、旅行会社との連携も図りつつ、体験学習や産業観光など、新たな切り口のエコ観光にも連携して取り組んでいきたい、としている。

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