円高一服や持高調整の買いが幅広く入り大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年05月25日 16時02分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 週末の米国市場は軟調、為替も対米ドルでは円高圏というなかで、買い先行となりました。米国市場が3連休となるなかで、外国人売買動向も買い越しと伝えられ、朝方から持高調整と見られる買いも幅広い銘柄に入っていたことで、大幅高となりました。9300円台、9400円をつけるところでは上値も重くなるのですが、先物にまとまった売りが出るなかで円安を好感する買いも入り、最後まで堅調、大幅高となりました。

 先週のGDP(国内総生産)の発表から明らかに相場の雰囲気も変わったようです。先週もこのコラムで述べましたが、本日もプラント関連銘柄や不動産株なども含めて幅広い銘柄に買いが入っているところや、前場の買いが後場も続いているようなところはこれまでの目先的な需給に振らされる相場とは変わっているようです。

 市場参加者も相変わらず主体は目先的な売買をするディーラーなどなのでしょうが、ちょっと上がればすぐに売ってしますう、少し下がると慌てて買い戻すと言う動きも少なく、1日中買いが続くという銘柄も多く見られるようになったのではないかと思います。決算が出揃って、GDPの発表もあり、とりあえず買いのポジションを作りにきているのかもしれません。

 ただ、こうした買いも水準としてどこまで買うかというのが気になるところです。9300円から上を積極的に買い上がるような感じもしないので、取りあえずは9300円台を固める動きから、足元の景況感を見ながら9500円まで買うかどうかを見極めるということなのではないでしょうか。あと一つ二つ、景気底入れを示す指標などが発表になれば9500円の節目を抜けて来るのではないでしょうか。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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