もう1つ……極道からのプレッシャーがある。ゴルフで例えると、彼らはOBを打ってもボールをフェアウェイに持っていき、プレーを続けてしまうようなもの(笑)。つまり彼らの理屈というのは、私たちの理屈とは相反する。そこの“折り合い”をつけることが重要になってくる。
某関西の親分と山口組幹部の盃(さかずき)に関する記事を書いたが、盃の中味について間違えてしまった。そして激烈な抗議が来た。いつもなら女性の裸が掲載されているページに、「『お詫び』を掲載しろ!」と言ってきた。これに対し我々は頭を下げたというつもりはないが、これしか解決方法はなかった。(なぜこのような解決方法になったかというと)実は別の雑誌が同じような「お詫び」をしており、彼らはそれを見て「同じようにしろ!」「この通りにしろ!」と言ってきた。これに対し、我々は抗しきれなかったのだ。
いずれにしても私どもの場合は裁判の場であったり、極道の連中からのプレッシャーであったり、日々そういったものと戦いながらやっている。もちろん部数もかなり落ち込んでいて、お金がないとなかなか思い切ったこともできない。これは事実だ。やはり部数が30万あったころは記者の人数も、取材費もそれなりに使えた。しかし今はそういうわけにはいかない。どうしても紙面の中味は寂しいものにならざるを得ない。
ただ、やり方だと思う。ウチのようにこれくらい部数が落ち込んでくると、守りに入ってやる必要がまったくない。世間を騒がす……これしかない。週刊誌の使命の1つは、世間を騒がすということだと思う。後輩には「世間を騒がしてくれ」と言っている。
雑誌名 | 1990年 | 1995年 | 2000年 | 2005年 | 2008年 |
---|---|---|---|---|---|
週刊朝日 | 45 | 39 | 32 | 22 | 17 |
サンデー毎日 | 25 | 21 | 13 | 9 | 7 |
週刊アサヒ芸能 | 33 | 31 | 22 | 18 | 12 |
週刊新潮 | 54 | 53 | 52 | 52 | 44 |
週刊現代 | 56 | 73 | 65 | 50 | 26 |
週刊文春 | 63 | 68 | 64 | 58 | 51 |
週刊ポスト | 70 | 84 | 66 | 45 | 30 |
週刊大衆 | 23 | 26 | 36 | 24 | 21 |
週刊プレイボーイ | 68 | 51 | 42 | 34 | 22 |
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