連載
» 2009年05月15日 07時00分 UPDATE

「減価償却」ってどういうこと?

[金児昭,ソフトバンククリエイティブ]

問題

 会社で使っていたPCが壊れてしまい、買い換えることになりました。「まだ、減価償却も終わっていないのに……」と、上司はブツブツ言っています。「減価償却が終わっていない」とはどういう意味なのでしょうか?

(1)元をとっていないということ

(2)ローンが終わっていないということ

(3)保証期間が終わっていないということ

(4)原価割れを起こしているということ

答え

 PCや自動車など長い年月(1年以上)使えるもの(固定資産)は、いっぺんに経費にすることはできません。古くなるに従って徐々に価値が減っていく分を、決められた耐用年数に分けて費用にしていきます。これが、「減価償却」です。減価償却がすめば、一応その資産の価値を使いきったことになりますが、減価償却が終わらないうちに使い物にならなくなると、耐用年数ももたなかったことになり、「元をとっていない」ことになります。

 正解は(1)です。

解説:「減価償却」は固定資産のキーポイント

 「減価償却」は固定資産を理解するキーポイントです。

 私たちが仕事で使っている自動車やPCやガソリンやコピー用紙などは、すべて会社のお金を使って購入しています。ガソリンやコピー用紙はすぐに使いきってしまいますが、自動車やPCは何年にもわたって使い続けます。このように何年にもわたって使える資産を、「固定資産」と言います。

 ガソリンやコピー用紙の代金はその年の経費になりますが、自動車や高額なPCは「固定資産」になります。固定資産は「耐用年数」が税法で決められていて、その年数に従って分割で費用にしていきます。これを「減価償却」と言います。例えば、60万円で自動車を購入すれば、1年に10万円ずつ6年間に分けて経費にしていきます。その時、経費となる10万円が「減価償却費」です。

 固定資産は貸借対照表に載り、減価償却費はその年の経費として損益計算書に載ります。この関係をしっかりと理解しておきましょう。

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著者プロフィール:金児昭(かねこ・あきら)

 1936年、東京都生まれ。東京大学農学部農業経済学科卒業後、1961年、信越化学工業に入社。38年間、経理・財務の実務一筋。1992〜1999年、常務取締役(経理・財務、法務、資材担当)。現在、経済・金融・経営評論家。信越化学工業顧問。日本CFO(最高経理・財務責任者)協会最高顧問。30代で会計士試験に3度失敗。落ちっぱなしの公認会計士委員。

 主な著書に『これでわかった!バランス・シート』『「経理・財務」これでわかった!』(以上、PHP研究所)、『お父さんの社交ダンス』(モダン出版)、『私がほしかったダンス用語集』(中経出版)など多数。本書は106冊目。


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