米国株高に加え、月末、連休の谷間ということで買戻しがかさみ大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年04月30日 15時59分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 相変わらず目先的な需給に振り回されている感じです。月末、連休の谷間と言うことで本来であれば「手仕舞い売り」が出てもおかしくはないところなのですが、「手仕舞いの買い戻し」というようなまとまった買いもハイテク銘柄や自動車株など指数に影響の大きな値がさ銘柄に入っていたことで指数を押し上げた面もあるものと思います。

 豚インフルエンザの影響や米自動車会社破綻の影響もあるのかと思われたのですがほとんど影響はありませんでした。相変わらず目先的な売り買いばかりに気を取られる相場で決算発表数字を見ても目先的な反応しか出来ないという感じです。日米共に経済指標にも好転の兆しが見られ、決算も「思ったほど悪くない」と言うことは既に結果として出ているのですから、本来であれば、本日のような買い方ではなく、じりじりと下値を切り上げるような買い方があってもいいのではないかと思います。

 このコラムで何度も述べているように市場参加者の種類が非常に少なく、28日や本日のような動きになってしまうのでしょう。本来であれば28日に好決算が期待される銘柄や「思ったほど悪くない」決算を発表した銘柄などをしっかりと買っておかなければならないのでしょうが、実際には本日のようなところでないとなかなか「買えない」と言うことなのでしょう。

 いつも述べていることですが、皆と同じやり方で同じタイミングで売り買いすることは非常にやり易く、「買い向かう」「売り向かう」ことやまだ売っている人がいるうちに買いに回る、ということもとても勇気がいることです。何も考えずについて行くのもいいのかもしれませんが、しっかりと「買い場」「売り場」「買う銘柄・売る銘柄」を決めて対処していくことが大切ではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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