コラム
» 2009年04月28日 07時00分 UPDATE

現役東大生・森田徹の今週も“かしこいフリ”:自分の会社の業績って知ってる? 就活にも“ツカえる”決算のかじり方 (1/4)

就活をする際、企業の決算を調べる人はどのくらいいるのだろうか? 「大企業だから」「イメージが良いから」といった理由で、面接を受けている人も多いかもしれない。そこで就活生や転職を考えているビジネスパーソン向けに、決算の“かじり方”を紹介しよう。

[森田徹,Business Media 誠]

 筆者の処女作である『東大生が教える1万円からのあんぜん投資入門 』(森田徹、宝島社)が4月27日に全国書店で発売された。本コラムではいつも専門用語を振りかざし悦に入っている筆者が商業主義に魂を売り、同社の元ファッション誌編集者の指導の下、株式・債券・投資信託などといったさまざまな金融商品と資産運用の話を“分かりやすく、簡単に”書いたものだ。

 担当編集は出来に相当満足しているようで、初版だけで1万部※も刷ってしまった。まったく、頭が痛い。そういうわけで、重版がかかるまではこの宣伝は続くことになるが、生温かい目で推移を見守っていただければ幸いである。

※未経験かつ無名の著者の場合は初版5000部〜8000部が通例だという。

 さて、当該書籍では「とにかく、簡単に!」という担当編集のスローガンの下、なるべく専門用語は使わず、財務諸表の読み方なども放棄しているのだが(そもそも、株式投資自体をあまり勧めていない)、今回のコラムでは書籍でふれなかった決算の“かじり方”を“投資家以外の”就活生や転職者を含めたビジネスパーソン向けにご紹介しよう。

上場会社とIR情報

 最初に1つだけ注意しておくと、世の中の株式会社の大半は非上場企業(その会社の株式が一般の投資家には買えない企業)なので、その会社の財務諸表は開示されていない。

 前述の宝島の担当編集に「宝島社は非上場企業だから決算を見ることはできない」というと驚いていたが、基本的に財務諸表とは「企業の家計簿」であり、それを開示することは財布の中身を見せるに等しい。誰だって、なるべくなら見知らぬ者に財布の中身を知られたくはないだろう。

 ここで財務諸表がらみの2つの資料について整理しておこう。大抵は「企業名 IR」と入れれば検索することができ、上場企業のIR情報(投資家向け情報)のページに載っている「有価証券報告書(有報)」と「決算短信」の2つがある。

 有報は金融庁に提出するための書類で、年1回しか作成されない。一方、決算短信は東京証券取引所などの証券取引所が独自に指定する投資家向けの「事業成績の要約」であり、半期(半年)から四半期(3カ月)に1回作成される。

 “詳しいが読みにくい有報と、要約されて読みやすい決算短信”と覚えておくといいだろう。

定性的情報と事業リスク

 就活生がエントリシート執筆時に毎回頭を悩まされるのは「御社の強みと弱み」や「御社の改善点」「御社に入って実現したいこと」あたりらしい。第一志望ならばきちんと調べておきたいところだが、滑り止めの企業までそこまで手が回らないというのが実情のようだ。

 面接の前に、“かじって”おくと便利なのが決算短信だ。しかし決算“短信”といえど、短いものでも10ページ程度、長いものだと100ページを超える。そこで“読み物”のようにサラッとだけ目を通したい情報を紹介しよう。ここでは「Business Media 誠」の運営会社でもある、アイティメディア株式会社の決算短信を取り上げてみる。

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