週末の大幅安の反動や米国株高から買い先行で始まるも上値の重い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2009年04月27日 16時13分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
前のページへ 1|2       

明日の相場雑感

 ゴールデンウィークに入ったから、ということでもないのでしょうが上値の重い展開となりました。週末の米国市場が堅調となったのですが決算に対する警戒感も強く、買う材料があるもの以外は手仕舞い売りもあって買い手控えられるといった感じです。買戻しが一巡したものは新たな買い手が現れないことで買いが手控えられ、手仕舞い売りや見切り売りに押されるということのようです。

 相変わらず目先的な材料に振り回されている感じです。買戻しが一巡したようなハイテク銘柄や自動車株の一角は買い手不在と言うことで軟調となるものが目立っていました。一方で、まだ買い戻しが入っているような銘柄群、ここまで大きく売られていたような銘柄群は買い戻しから堅調となっていました。

 「豚インフルエンザ関連銘柄」などと言ったいわば「わかり易い」材料には敏感に反応するするようです。「豚インフルエンザ」に何がどう有効で、どの程度収益などに影響するのか、ということでもなく、「豚インフルエンザ」を材料に「動く株は何か」ということで値動きの良さだけを材料にしている感じで、そうした値動きの良い銘柄に市場参加者の目が向いており、それ以外は目先的な手仕舞いの売り買いが中心と言う感じです。

 決算発表も本格化しているのですが、決算に対する反応も一義的であり、実際に中身を吟味するというよりは「予想と比べてどうか」といった近視眼的な反応となっているようです。買い戻し一巡感で上値の重さがわかったように、あくまでも先を読んだ買い手と売り手がいるわけでもなくあくまでも目先的な動きに右往左往しているということであり、逆に言えばそうした目先的な動きはある程度無視して、先を読んで投資をするには右往左往することで、良い「売り場」や「買い場」を与えてくれるのかもしれません。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.