婚活っていうけれど……そもそも「結婚」は必要なの?(2/2 ページ)

» 2009年04月27日 12時41分 公開
[唐澤理恵,INSIGHT NOW!]
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「婚活」などとあせる必要はない

 さて、女性が強いと信じられている米国においての結婚事情はどうなのでしょうか。既婚男性の満足度は独身男性より高い一方で、女性の場合はその逆となり、さらに独身女性の方が既婚女性よりも長生きをするという調査結果があるようです。

 『女は結婚すべきではない――選択の時代の新シングル感覚』(中央公論新社)の著者のシンシア・S・スミスは、「現代の男性が結婚すると、家を手に入れ、家の世話をしてくれる家政婦と料理人、陽気な家族を得て、それにもう1人分の収入がプラスされる。だが女性が結婚すると増えるのは下宿人」であると、同性愛者の立場からアメリカの結婚事情が女性に厳しいことを指摘しています。

 となれば男性は外、女性は内、といわれている日本の結婚生活常識が今の男女の実態に合わないことは言うに及ばずとも分かるでしょう。

 草食系男子、肉食系女子といいますが、別におかしなことではなく、これまでの異常なほど男性が強く、女性が弱いものであるという日本独特の常識から解放されてきただけのことではないかとも思うのです。

 私の友人の年齢は50歳で、最近35歳の男性と結婚しました。彼はご飯も作るし、掃除もする。仕事で疲れているとマッサージもしてくれるそうです。いうなれば、草食系男子です。でも、欧米に多いタイプともいえます。

 もちろん、彼女も彼のスケジュールに合わせて休暇をとったりとこれまでになく相手に合わせた生活リズムです。社長業数十年の彼女には珍しい姿です。

 彼女に言わせれば、まったく結婚なんて頭になく、一生一緒にいたいと思った恋愛だったと。たまたま一緒に生活をすることになり、彼からのプロポーズに結婚を拒む理由もなかったからといいます。

 結婚は目的でもなんでもなく、最高のパートナーとの生活の1つの選択肢だと思えば、「婚活」などとあせる必要はないと思うのです。

長所と短所は裏返し

 話は変わりますが、営業停止になったある結婚紹介会社。女性たちのポートレイト写真はみんな長い髪にお嬢様風のファッション。女性らしいエレガントな印象に男性たちは心をはずませ、出会いの場に向かいます。ところが会ってみれば、どこか印象が違う。そうです。バリバリのキャリアウーマンに対しても、体育会系の元気な女性に対しても、みんな、黒木瞳さんのような「あなたについていきます風」に化けさせているのです。つまり、平均化してしまっているのです。

 これでは、万が一うまく結婚できたとしても後から問題が起きるでしょうし、逆に体育会系の元気な女性を好む男性や、バリバリのキャリアウーマンを好む男性と引き合わせられる機会までも逸してしまうのではないでしょうか。

 結婚のために見た目を磨くのではなく、自分の人生のために見た目を磨く。見た目だけでなく、人生のために内面も磨くのです。

 だから、就活や婚活だからではなく、日常から自分らしさに磨きをかけ、自信をもつこと。それにつきるのです。私のところに見た目を磨こうと来られた方には、必ず言います。

 「長所と短所は裏返し。短所を隠そうとしないこと! 平均化しようとした時点で魅力は消えます!

 ついでに一言。政治家の方も選挙だからではなく、日本のリーダーとして日常から自分を外見からも内面からも磨く! それが重要なんです! 話が脱線してしまいました。すみません。(唐澤理恵)

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