コラム
» 2009年04月23日 07時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:「読者はトップページをスルーする」――入り口が多様化するWebマーケティング (1/2)

Webサイトを立ち上げたものの集客に悩む筆者。そこで、370社にWebアクセス解析システムを導入したオーリック・システムズを訪問、モバイル事業戦略室の伊藤要介さんに話を聞いてきた。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の企画・開発・実行、海外駐在を経て、1999年より2008年9月までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略、業務プロセス改革など多数のプロジェクトに参画。 2008年10月1日より独立。コンサルタント、エッセイストの顔に加えて、クリエイター支援事業 の『くらしクリエイティブ "utte"(うって)』事業の立ち上げに参画。3つの顔、どれが前輪なのかさえ分からぬまま、三輪車でヨチヨチし始めた。著書に「ナレッジ・ダイナミクス」(工業調査会)、「21世紀の医療経営」(薬事日報社)、「顧客視点の成長シナリオ」(ファーストプレス)など。中小企業診断士。ブログ→「マーケティング・ブレイン」


 一見、雑然としているアキバのパーツ店。電子部品がずらりと並ぶ。雑然としているようだが、実は繊細な陳列。マニアにも素人にも分かる配列、手に取りやすい区切りが心がけられている。

 お客さんののぞき具合や触わり方、表情を日々観察して、見せ方を変え、適切なPOP情報を加える。これはパーツ店に限らない。小売店ならすべて同じ努力をやっている。

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 一方、Webサイトの店舗はどうか? アキバのように消費者の動きが目で見えないため、「PV(Page View、閲覧ページ数)」「UU(Unique User、訪問者数)」「SEO(Search Engine Optimization、検索結果で優位を得ること)」「直帰率(最初の1ページだけを見てサイトから離脱してしまう割合)」「コンバージョン(訪問者数に対する、商品を購入したり会員登録を行なったりした人の割合)」といった呪文のような指標を利用して観察することになる。しかし実際は、個別の数値眺めが関の山で改善に結びつかないことも多い。

 私もWebサイト企画やコンテンツ作りにいそしむ身。PVやコンバージョンで日々悩んでいる。そこで先日、370社にWebアクセス解析システムを導入したオーリック・システムズを訪問。モバイル事業戦略室の伊藤要介さんに話を聞いてきた。

サザンのコンサートチケットの“入口”

ah_PICT305S.jpg 伊藤要介さん

 2008年5月、桑田佳祐さん率いるサザンオールスターズが「無期限の活動休止」を発表、それを受けて8月にチケット販売Webサイトのイープラスが『真夏の大感謝祭 30周年記念LIVE』のチケットを発売した。

 「サザンオールスターズ解散コンサートのチケット販売、どこからのアクセスが一番多かったと思います?」

 そう伊藤さんは問いかけてきた。サザンコンサートのチケット購入者は「イープラス→トップページ→バナークリック」、もしくはほかの音楽サイトから流入してきたと考える人は多いだろう。

 しかし、そうではなかった。Web上のあらゆる導線を押しのけて、“流入元”トップとなったのは「日本経済新聞朝刊広告からのアクセス」だった。

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