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» 2009年04月16日 08時30分 UPDATE

「リサイクルショップと呼ばないで」――日本リユース業協会が発足

環境意識の高まりや長引く不況の影響で、中古品に対するニーズが大きくなっている。中古品小売店を展開する大手チェーン8社が集まり、リユースの認知度向上や市場規模拡大を目指す協会を設立した。

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 4月15日、日本リユース業協会は東京・秋葉原で設立発表会を行った。リユースとは、不要になったモノを買い取り、必要に応じて修繕などを行って別の人に販売する事業だ。日本リユース業協会では、協会を設立した目的を、リユースやリユース業の社会的認知度を高め、また良質なリユース事業者を育成を通じて、リユース業界が透明性が高く健全に発展することとしている。

 日本リユース業協会(以下、協会)に参加しているのは、ハードオフコーポレーション、アップガレージ、パシフィックネット、コメ兵、ゴルフ・ドゥ、ゴルフパートナー、トレジャー・ファクトリー、フォー・ユーの8社。いずれも中古品小売業を営む上場企業である。

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中古品小売業は今、追い風が吹いている

 「使わなくなったものを捨てるのではなく、ほかの人が使えば環境に優しい」「新品より安い」といったエコロジー&エコノミーの観点から、リユースの市場規模は伸びている。

 「HARD OFF」を展開するハードオフコーポレーション会長兼社長の山本義政氏によれば、リユースの市場規模は、年間商品販売額が3452億円、店舗数は7741店(いずれも2007年)。このうち販売額では36%、店舗数では17%を、協会に参画する8社が占める。

市場規模 1997年 2002年 2007年
年間商品販売額 908億円 2111億円 3452億円
事業所数 4189店 8106店 7741店
リユースの市場規模。ここでいうリユースとは、自動車、自転車、本、骨董品を除いた中古品小売業を指す(出典:経済産業省「商業統計」)

 参加企業の主な取扱商品を見ると、PCやAV機器(ハードオフコーポレーションとパシフィックネット)、ゴルフ用品(ゴルフ・ドゥとゴルフパートナー)、カー用品(アップガレージ)となっており、中古車や中古の本・CDが含まれていないことが分かる※。中古のクルマや本、CDの市場は先行しており、これらの商品を扱う事業者には、すでに同様の組織があるためだ※※。

※コメ兵、トレジャー・ファクトリー、フォー・ユーでは、ジャンルを問わずさまざまな商品を扱っている。
※※例えば、中古本を扱う全国チェーンの大手3社(ブックオフコーポレーション、フォー・ユー、テイツー)が設立したリサイクルブックストア協議会など。

 規模拡大が可能であるとするもう1つの根拠として協会が挙げていたのは、これらの先行する市場、中でも中古車市場だ。クルマの場合、新車市場が8兆円、中古車市場が3〜4兆円と中古市場が発達している。

 環境意識の高まりや長引く不況の影響により市場拡大への追い風が吹いているが、実際に使う人を増やすためには業界の健全化や買い取り査定の透明度を高めることが必要だと見る。「リユースの潜在需要はもっとあるはずだが、実際に身の回りで(リユース店を)使ったことがある人はまだまだ少ない。利用を増やすためには、安心・安全が大切」(フォー・ユー社長の清水孝浩氏)

リサイクルでなく、リユースと呼んでほしい

 協会では事業内容を8つ挙げているが、内容を大きく分けると「リユースの認知度向上・市場拡大を目指す活動」「関連する各省庁、業界関係団体との連携」「リユース事業の透明性を高めることで業界を健全にする」「将来的には統一的な資格や検定制度を設けたい」となる。

 中古品小売については従来、リユースではなく「リサイクル」と呼ばれることが多かった。しかし協会では、不要になったものを素材として別のものを作ることを「リサイクル」、不要になったものに、清掃・修繕を施す程度でほかの人が使う場合を「リユース」と、分けて呼んでもらえるよう呼びかけるという。「今日ここに集まったメディアの皆さんにも、今日からは『リサイクルショップ』ではなく、『リユースショップ』と書いてほしい」(山本氏)

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