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» 2009年04月08日 02時30分 UPDATE

「著作権者を尊重するNO.1映像配信プラットフォームを目指す」――Yahoo!動画+GyaOの行方は (1/3)

ヤフーは4月7日、USENの100%子会社であるGyaOの株式の51%を譲り受け、2009年秋から「Yahoo!動画」と「GyaO」の両サービスを統合させると発表した。井上雅博ヤフー社長と宇野康秀USEN社長が出席した会見の模様を詳しくお伝えする。

[堀内彰宏,Business Media 誠]

 ヤフーは4月7日、USENの100%子会社であるGyaOの株式の51%を4月30日に5億2978万円で譲り受け、2009年秋に「Yahoo!動画」と「GyaO」の両サービスを統合させると発表した。今回の資本業務提携では、Yahoo!動画とGyaOの統合を軸に、広告配信や課金のシステムなども統合させることで、日本最大級のオフィシャル映像配信プラットフォームの構築を行うとしている。

 提携の背景には何があったのか。ヤフーの井上雅博社長とUSENの宇野康秀社長が出席した会見の模様を詳しくお伝えする。

ah_kai1.jpg ヤフーの井上雅博社長(左)とUSENの宇野康秀社長(右)

著作権者を尊重する圧倒的NO.1の映像配信プラットフォームを目指す

井上 USENさんとヤフー共同で行う日本最大級のオフィシャル映像配信プラットホームの誕生について発表させていただきます。現在(動画配信サービスは)、ヤフーとUSENさんは別々の取り組みを行っており、ヤフーではYahoo!動画を始め、10個以上のサービスがあり、合計で月間1100万人くらいにお使いいただいています。

ah_yahudoga.jpg ヤフーの動画配信サービス

宇野 USENで運営しているGyaOは2005年4月にスタートして、現在登録者数は2200万人を超えています。サービスを開始してから4年くらい経ちますが、世界に先駆けて無料の動画配信サービスを行ったことで、「PC上で動画を自由に楽しんでいただく、という1つの時代の流れを作れたのではないか」と自負しています。

 コンテンツを正規に著作権処理をして運営している(動画配信)サービス事業者は、ヤフーさんと我々くらいしかないのではないかと(思います)。そこで、「この2社が一緒になり、何かを共有化させて、業者・視聴者・広告主・コンテンツホルダーの方々が使いやすいような環境を作ってはいかがか」というお声かけを井上社長からかねてからいただいていました。(そうした過程から)この度、「一体となってサービスを提供することが、利用者の皆さま方の利点になるのではないか」ということで今回のお話に至りました。

ah_gyadou.jpg GyaOの動画配信サービス

井上 具体的にどうするのかというと、(USENの100%子会社である)株式会社GyaOをヤフーとUSENさんのジョイントベンチャーにします。資本金は2億5000万円で、ヤフーが51%の株式、USENさんが49%の株式を所有します。(株式会社GyaOの社長は)ヤフー(メディア事業統括本部メディアサービス本部メディア企画部)の川邊(健太郎部長)が務める予定ですが、取締役として宇野社長と僕も参加し、両社から適任と思われる役員に入ってもらう計画です。

 投稿動画サイト(YouTubeニコニコ動画など)が利用者の人気を集めていますが、本来載るべきでない不正なコンテンツが散見されています。私どもと宇野社長の強い思いとしては、「コンテンツの権利を持たれている方々の権利を尊重した上で動画のサービスが広がっていく場を作っていかないと、コンテンツが永続的に提供されなくなる。(コンテンツが永続的に提供されないと)プラットフォーム事業としても、長続きしない」ということです。「コンテンツの権利者に権利の対価が支払われていくようなスキーム(を作ること)を目指して頑張っていきたい」ということです。

 今まではUSENさんのGyaO、それからYahoo!動画のサービスがバラバラでありました。Webサイトも配信のシステムも広告も別でした。「そろそろ整備をしてもいい時期ではないか」ということで、1つの統合したプラットフォームを作って、現時点ではマーケットは小さいですが、大きな市場を作っていこうというのが私どもの共通の狙いです。

 利用者の方は(この提携により)、統一されたやり方でさまざまな(動画配信)サービスを受けることができると思います。また、昨日テレビでのインターネットの利用について発表させていただきましたが(参照リンク)、「テレビでの動画配信をネットのプラットフォームを活用しながらやっていくということになるのではないか」「インターネットのサービスらしく、パーソナライズされた機能を今後どんどん提供していきたい」と考えています。

 広告を配信するシステムや有料の番組を見るときの課金のシステムなど、いろんなものが統一的に管理されるプラットフォームを目指しています。「利用者の拡大や多様なビジネスモデルを通じて収入が増えることで、権利者の方々にはメリットを感じていただけるプラットフォームになる」と思っています。

 また、ヤフーではオープン化ということで、こういうプラットフォームを作ったならば、「独り占めしないでなるべく多くの方に使っていただき、そのメリットを皆さんにも享受してもらおう」と考えています。「(Webサイトで動画を配信している人々に)コスト削減などのメリットを享受していただくことができるのではないか」と考えています。こうして大勢の利用者が動画を楽しむようなプラットフォームができることで、広告主の皆さんにはいろんなマーケティングの機会などを提供することができるのではないでしょうか。

 今話したようなプラットフォームの提供を通じて、「著作権者を尊重する圧倒的NO.1の映像配信プラットフォームを目指す」というのが、ヤフーとUSENさんと共同で(運営する)株式会社GyaOで実現したいものです。

ah_teinera.jpg 提携の狙い
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