クリエイター向け賃貸共同住宅のヒミツ大出裕之の「まちと住まいにまつわるコラム」(1/3 ページ)

» 2009年04月01日 14時20分 公開
[大出裕之,Business Media 誠]

「まちと住まいにまつわるコラム」とは?

「HOME'Sまちと住まいの研究室」編集長、大出裕之氏が“まちと住まい”をテーマに執筆するコラム。気になるニュースや事柄、新商品や新サービスなどを取り上げ、住まいの専門家ならではの視点で語ります。

大出裕之(おおいでひろゆき):情報媒体や、PC・IT系メディアの編集を長年勤める。ついでにボランティアとして、東京商工会議所のプロジェクトXSHIBUYAを手伝い中。途中ネットベンチャーの起業などを経て、現在は住宅・不動産情報ポータルサイトHOME'Sにて、まちと住まいについてのWebメディアの運営や冊子の刊行などを行っている。「HOME'Sまちと住まいの研究室」編集長。


 東京に限ったことではないが、住む場所には色が付いてまわる。高級住宅地なのか、庶民的な地域なのか、駅近繁華街なのか、静かな郊外なのか。そして、カルチャーやビジネスが表に出てくる場所もある。

 東京でJR中央線沿線といえば、カウンターカルチャーの象徴。東急沿線がサラリーマンの成功物語にリンクしたメジャーカルチャーとすれば、中央線沿線はオタクだったり、アンティークだったり、自然食だったりする。今回の紹介する物件のある阿佐ヶ谷は、演劇だったり、ジャズだったり、コミック・アニメだったりと、いわゆるクリエイターが集まる地域として知られている。

 阿佐ヶ谷といえば、全長約700メートルのアーケード街「パールセンター」が有名だ。駅からパールセンターへ入り終点近くまで行くと、今回見学会を開催している賃貸物件「Colonia/Galleria 阿佐ヶ谷クリエイターズコミューン」にたどり着く。JR中央線阿佐ヶ谷駅からは徒歩8分、東京メトロ丸ノ内線南阿佐ヶ谷駅からは徒歩3分の立地だ。

見学会当日の看板。アーケード街の中に物件がある(左)、隣にあるこの公園とアーケード街にビルははさまれている(中央)、ビルの屋上からは新宿の高層ビル群がよく見える(右)

 物件をプロデュースしたのは、ブルースタジオ。個人マンションのリノベーションや事業物件の開発・再生で業界をリードする会社だ。今回は地域の特色に合わせて、築40年のビルの中にクリエイター向けの賃貸共同住宅を作った。

 単なる賃貸住宅ではなく“共同”住宅。専有スペース“ラボ”と共有スペース“ギャラリー”とに分かれており特別な使い方ができる、というより「特別な用途にフィットする人に入居してほしい」と同社では考えているようだ。

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