仕事や結婚相手の理想に違い……今年と20年前の新入社員

» 2009年03月31日 11時56分 公開
[Business Media 誠]

 4月に就職する新入社員は仕事や家庭に対し、どのような考えや理想を持っているのだろうか? ビジネス上で必要なものを聞いたところ「行動力・実行力」がトップで14.0%、次いで「コミュニケーション力」(12.5%)、「柔軟性」(9.7%)、「忍耐力」(7.6%)、「向上心・探究心」(7.4%)であることが、住友生命保険の調査で分かった。

 また社会人生活で生かせる資質・能力については「責任感」が最も多く13.1%。次いで「向上心・探究心」(9.9%)、「忍耐力」(9.7%)、「社交性」(9.4%)、「コミュニケーション力/柔軟性」(8.2%)と、新入社員の意気込みや前向きな姿勢がうかがえた。

 同社が実施した20年前(1989年)の調査結果と比べると、「行動力・実行力」「責任感」についてはほとんど差はなかったが、「体力」や「国際感覚」は大きく下がった。「特に1989年の『国際感覚』の数字は、当時の国際化ブームを象徴するかのようだ」(住友生命保険)としている。また「忍耐力」と「根性」が上昇したことについては「新社会人生活への不安だけではなく、20年前に比べ、ストレスを感じることが多くなった世相を反映しているのかもしれない」(同)

社会で生き抜くために必要なもの(1989年との違い、出典:住友生命保険)

 郵送による調査で、4月1日に住友生命保険に就職する内定者164人(男性108人、女性56人)が回答した。調査期間は2月17日から2月28日まで。

理想の配偶者像は「自分を理解してくれる人」がトップ

 4月入社の新入社員は、どのような結婚観を持っているのだろうか? 理想の配偶者像を聞いたところ「自分を理解してくれる」(22.4%)、「一緒にいて楽しい」(22.0%)が目立った。このほか「家庭を大切にしてくれる」(16.7%)、「自分なりの生き方を持っている」(9.2%)、「子どもが好き」(6.0%)と続いた。ちなみに、生活が保障される「安定した収入がある」は3.4%にとどまった。

 理想の配偶者について1989年に就職した新入社員と比べると、1989年入社組の男性は「家事をきちんとしてくれる」(18.4%)が3位にランクインしているが、今回は「家事」が大きな条件にはなっていない。また1989年入社組の女性で2位だった「安定した収入がある」も、上位3位から消えた。「お互いの生き方を尊重しながら、ともに生きていく。これが現代の理想的な夫婦像かもしれない」(同)

理想の配偶者像(1989年との違い、出典:住友生命保険)

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