後悔しない婚活必勝法――“海辺の美女問題”に学ぶ合理的選択現役東大生・森田徹の今週も“かしこいフリ”(3/3 ページ)

» 2009年03月31日 07時00分 公開
[森田徹,Business Media 誠]
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 もうちょっと希望を持ちたいという方々のために、日常生活圏で日常的に接する恋愛対象異性の数を22人から携帯電話のアドレス帳に登録された人数まで“水増し”すると、これの平均は分からないが異性100人程度と見積もれば、n=400人のsi>0は105人からなので、のケースでも3人×3人の合コンを100回やってダメならそこで妥協しろという話になる。

 つまり、お見合い(婚活)ならば今まで知り合っている異性の3倍くらいの人数、3人×3人の合コンならば今知っている異性と同回数まで行って、今の環境より少しでもいい人※を見つければ即交際なり結婚なりを申し込むのが最適戦略だといえる。

※n=400のとき、より正確には、最初の100人である生活圏内異性を“見た”あと、合コンやお見合いを始めて(最初の100人を含めて)182人目までは相対順位1位の人を、そこから229人目までは2位まで、260人目までは3位まで、282人目は4位まで、298人目までは5位まで、320人目で6位、328人目で7位……(ここから400人目までは等比級数的に順位が上がっていく、つまり妥協するのが合理的になる)と言った感じに、婚活を始めて200人くらいまでにさっさと妥協しておいたほうが良さそうだ。

 また、これだけやってもいい人に恵まれず、始める前より素晴らしい人がいなければ、生活圏の中での“手持ちのコマ”で妥協するのが最適だという結論になる。ここで妥協せずに永遠の恋人探しを始めるというならば、売れ残るのがオチだろう。時には“手持ちのコマ”が別の人と結婚してしまい、妥協できなくなることもあるだろうが……。

最強の婚活戦略

 書き始めたときはもっと“美しい結論”を提示できるつもりでいたのだが、最適停止問題は有限回数でないと最適解がないケースが大半ということで、ややすっきりしない展開になってしまった。年齢を追うごとに(堀内記者の仮定によれば特に女性の場合は)より新規に出会える人数は限られてくるから若い間にさっさと決めた方が合理的だとはいえそうだが、800万人もいるのならまだ見ぬ白馬の王子様・黄昏の眠り姫がいるはずだ……という夢物語は否定し得なかった(ちなみに800万人すべての中でベストの戦略をとろうとするなら、300万人程度を見なければならない)。

 頑張って統計を取った割にはすっきりしない結論だが、とりあえずケータイのアドレス帳の異性人数の2〜3倍程度を目指して、ベストパートナーを探してみてはどうだろうか? ただし、ベストパートナーに出会えたとしても、あなたの告白が成功するかどうかは筆者の知るところではない。

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