「大事なのは自分の時間と友人」「自分に自信がない」――草食男子解体新書

» 2009年03月26日 14時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 恋愛に対して積極的でない男性を表す「草食系男子(草食男子)」という言葉が、ちまたをにぎわすようになっている。

20〜34歳の男性のうち草食男子は49.7%

 M1・F1総研の調査によると、20〜34歳の男性に草食男子の自覚があるか尋ねたところ、自覚があるという人の比率は49.7%、年代が下になるほど高くなっている(32〜34歳41.7%、29〜31歳45.1%、26〜28歳52.2%、23〜25歳54.8%、20〜22歳60.5%)。恋愛の価値観を聞いてみると、草食男子では「異性と仲良くなるために多くのお金を使うのは馬鹿げている」が51.7%と、非草食男子(41.8%)より高い。

「草食男子」自覚割合(出典:M1・F1総研)

 草食男子は普段の生活で何を重視しているのだろうか。「大事にしていること」を尋ねると、草食男子が非草食男子より比率が高かったのは「プライベートな時間」(草食男子68.2%、そのほか男子59.4%)、「友人」(草食男子53.9%、そのほか男子44.5%)、「会社での人間関係」(草食男子46.9%、そのほか男子43.1%)、逆に低かったのは「家族」(草食男子60.6%、そのほか男子65.4%)、「恋人」(草食男子31.6%、そのほか男子34.2%)だった。

大事にしていること(出典:M1・F1総研)

 仕事についてはどうなのか。「自分の能力に自信がある」草食男子は39.5%と非草食男子(50.5%)より低い。そのためか、仕事をしている人に会社に対して望むことを聞くと、「キャリアアップできること」(草食男子43.8%、そのほか男子37.6%)、「教育体制がしっかりしていること」(草食男子36.3%、そのほか男子29.8%)が高く、逆に「評価体制が成果主義であること」(草食男子20.8%、そのほか男子24.5%)が低い。

会社に対して望むこと(出典:M1・F1総研)

草食男子のメディアへの接触率は高い

 普段からよく接触しているメディアを聞くと、草食男子はほぼすべてのメディアで非草食男子より比率が高い。特に「(PCから)インターネットサイト」(草食男子93.0%、そのほか男子87.3%)、「本・書籍」(草食男子46.3%、そのほか男子37.6%)、「(PCから)動画配信サイト(YouTubeなど)」(草食男子24.7%、そのほか男子19.1%)、「有料雑誌」(草食男子22.7%、そのほか男子17.1%)、「ラジオ」(草食男子20.5%、そのほか男子17.5%)、「メールマガジン」(草食男子19.7%、そのほか男子16.3%)、「カタログ・パンフレット」(草食男子12.7%、そのほか男子9.7%)などで高くなっている。

普段からよく接触しているメディア(出典:M1・F1総研)

 草食男子はどんな時に積極的になるのだろうか。「思わず買ってしまったり、普段から意識して積極的に買うモノやサービス」を聞くと、草食男子のトップ3は「自宅で過ごす時間を充実させるためのもの」(草食男子34.2%、そのほか男子27.8%)、「ちょっとした贅沢になるもの」(草食男子34.0%、そのほか男子28.8%)、「頑張った自分へのご褒美のためのもの」(草食男子30.0%、そのほか男子23.5%)で、いずれも非草食男子の比率を大きく上回った。

 また、「季節など、期間限定のもの」(草食男子23.1%、そのほか男子19.9%)、「会話のネタになりそうなもの」(草食男子23.1%、そのほか男子19.7%)なども草食男子に人気があった。

 インターネットによる調査で、対象は首都圏1都3県に在住のM1(20〜34歳の男性)1000人。調査期間は2009年2月。

思わず買ってしまったり、普段から意識して積極的に買うモノやサービス(出典:M1・F1総研)

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