「金融の仕組み、知識がない」が5割超――難しいイメージなどが原因

» 2009年03月06日 16時12分 公開
[Business Media 誠]

 金融危機を引き金に世界的な不況に陥っているが、消費者はどのくらい金融知識があるのだろうか?

 金融・経済の仕組みについて「ほとんど知識がない」という人は54.6%に達し、2003年の調査と比べ4.4ポイント増加していることが、金融広報中央委員会の調査で明らかになった。このほか「金融商品」について、知識がないという人は63.7%(同6.6ポイント増)、「利用者や消費者を保護する仕組み」の知識がない人は71.1%(同8.8ポイント増)と、多くの消費者は自分の金融知識に不安を感じているようだ。

 また金融知識が十分でないと考える理由を聞いたところ、「金融というと難しいイメージが先行して、積極的に情報を集めようと思わなかった」が最も多く56.9%(同4.5ポイント増)、次いで「金融のことを知らなくても生活していける」が40.5%(同6.2ポイント増)だった。

金融知識が十分でないと考える理由(出典:金融広報中央委員会)

 金融関連の用語については、どのくらいの認知度があるのだろうか。「知っている」と答えた人が最も多かったのは「相続税」で67.3%、次いで「リボルビング払い」「複利」が49.3%ずつ。逆に「聞いたことがない」とする割合が高かったのは「分散投資(ポートフォリオ)」(51.4%)、「確定拠出型年金(日本版401K)」(50.8%)、「金融商品販売法、金融商品取引法」(38.5%)だった。

 訪問または郵送による調査で、全国の20歳以上の男女2256人(男性49.3%、50.7%)が回答した。調査期間は2008年10月17日から11月27日まで。

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