“かざすと楽しい”をFeliCaで実現――ソニーブースIC CARD WORLD 2009(1/2 ページ)

» 2009年03月05日 20時14分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 IC CARD WORLD 2009/FeliCa World 2009でちょっと驚いたのが、電子マネーやクレジットなど、決済関連の事業を行う企業の出展がまったくないこと。モバイルFeliCaが「おサイフケータイ」と呼ばれていることに象徴されるように、電子マネーや交通乗車券など、確かにこれまでのFeliCaには“決済”のイメージが強かった。

 しかし今や、FeliCaの使い道は“決済以外”にシフトしている。新しい使い道の中でも特に“楽しさ”をアピールしているのがソニーブースだ。FeliCaをかざす楽しさとは? ここではソニーブースの中から“かざすと楽しい”をコンセプトとしている展示を紹介する。

なわばりエンタテインメント「タッピーパピー」

 2月18日にスタートした「Tappii Puppii(タッピーパピー)」は、ネット上のイヌ「シマケン」を地図上で飼う無料オンラインサービスだ。ポイントは、ユーザーがFeliCaを使えば使うほど、シマケンの“なわばり”や“所持金”がアップしていくところ。

 タッピーパピーでは、PCのFeliCaポート(参照記事)や、USBで接続したPaSoRi(参照記事)でFeliCaカードやおサイフケータイを読み取ると、その利用履歴をもとにシマケンのなわばりや所持金が増えていく。電車に乗った駅や電子マネーを使った店の近くのエリアが、自分のシマケンの“なわばり”になる。また、FeliCaをリーダー/ライターに読み込ませるたびに、実生活で使った電子マネーの金額に応じて、シマケンの所持金がたまっていく。また、同じなわばりで何度も買い物をしたり、同じ駅を何度も利用したりするとなわばりの“経験値”が上がる、という仕組み。現在は、Edyと交通系ICカードの利用履歴を読み取れるようになっている。

 シマケンは地図上で“つぶやく”ことができ、シマケンどうしもちょっとした交流ができる。シマケンはバーチャルな存在だが、ユーザーのリアルな生活圏とシマケンのなわばりが重なることで、“ご近所付き合い”ができるのが面白い。

タッピーパピーの画面(左)。シマケンは125種類の中から選べる(右)

リモコンにおサイフケータイをかざしてペイパービュー――新「BRAVIA」

 ソニーブースで最大の面積を取って展示しているのが、4月24日に発売する液晶テレビ「BRAVIA」の新モデルだ(参照記事)。FeliCaリーダー/ライターを搭載した専用リモコンを使うと、電子マネーの「Edy」や、インターネットクレジットサービス「eLIO」で、映画などVOD(ビデオオンデマンド)の視聴料金を支払える。

FeliCa対応モデルが販売されるのは「W5」シリーズ3機種(52V、46V、40V)と、「F5」シリーズ3機種(46V、40V、32V)(左)。従来モデルでも対応していたクレジットカード、Smashのほか、EdyとeLIOに対応(右)
リモコン下部のフタの部分がFeliCaリーダー/ライターになっているので、ここにおサイフケータイやカードをかざす(左)。Edyのチャージや残額確認、Edyギフトなど、FeliCaポート付きVAIOにプリインストールされているEdy関連の機能はBRAVIAでも利用できる(右)
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