東洋一のショッピングモール「イオンレイクタウン」に行ってきた大出裕之の「まちと住まいにまつわるコラム」(1/3 ページ)

» 2009年01月27日 07時00分 公開
[大出裕之,Business Media 誠]

「まちと住まいにまつわるコラム」とは?

「HOME'Sまちと住まいの研究室」編集長、大出裕之氏が“まちと住まい”をテーマに執筆するコラム。気になるニュースや事柄、新商品や新サービスなどを取り上げ、住まいの専門家ならではの視点で語ります。

大出裕之(おおいでひろゆき):情報媒体や、PC・IT系メディアの編集を長年勤める。ついでにボランティアとして、東京商工会議所のプロジェクトXSHIBUYAを手伝い中。途中ネットベンチャーの起業などを経て、現在は住宅・不動産情報ポータルサイトHOME'Sにて、まちと住まいについてのWebメディアの運営や冊子の刊行などを行っている。「HOME'Sまちと住まいの研究室」編集長。


 世の中は有為転変。時代の変化に応じて廃線となる鉄道があれば、新たに開業する鉄道もある。なくなる駅があれば、新たに設置される駅もある。その折々ではいろいろな思いが交錯するが、今回は不動産と「新駅」がテーマである。

 今回取り上げるのはJR武蔵野線の新駅「越谷レイクタウン駅」。ここは駅近の巨大ショッピングモール「イオンレイクタウン」の話題で、2008年に大きく盛り上がった。JR武蔵野線は、首都圏の北側を半円を描くように走っているJR東日本の営業路線。都心から放射状に伸びる鉄道路線は数多く営業しているが、武蔵野線のようにそれらの放射状路線を横につなぐ路線はマイナーな存在だ。主要な郊外住宅団地も、放射状路線に沿って開発されることが多い。

JR武蔵野線越谷レイクタウン駅

 そもそもなぜ、ここに新駅ができることになったのだろうか。

 越谷市は埼玉県で人口第5位と中規模の都市。元荒川、中川、綾瀬川など一級河川が5本も市内を流れており、治水には昔から苦労していた。越谷市から開発を請け負った都市再生機構(UR)では、1996年に特定土地区画整理事業が決定した後、区画整理とともに大規模な調整池を造成、新駅を作るとともに商業施設などを誘致し、ニュータウンを開発している(参照リンク)

 一言でまとめると、武蔵野線の新駅「越谷レイクタウン駅」を中心に都市再生機構がニュータウン「越谷レイクタウン」を開発しており、その中心的商業施設として東洋最大の面積の「イオンレイクタウン」が開業した、ということだ。ちなみに造成された洪水対策の調整池(レイク)は、正式には“大相模調節池(おおさがみちょうせいいけ)”と言う。

イオンレイクタウンの概観

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