「立ち」でもない、「座り」でもない……“ひざつきション”を試してみた

» 2009年01月19日 11時38分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 トイレの嫌なニオイはどこから来ているのだろうか。NPO法人住宅検査協会の調査によると、3位「換気方法の間違いと勘違い」、2位「下水のニオイの逆流」、そして1位は「男性の尿の飛び散り」――。

 家族や奥さんのことを考え、「(洋式便座に)座って用を足している」という男性も多いはず。パナソニック電工の調べによると、“座りション派”は半数に達しているという

 だが座って用を足すと、いくつかの不満を感じることも確か。「いちいちズボンを下ろすのが面倒」「座ってすれば、すべての尿が出し切れない感じがする」「尿の出口が便座に触れることがあり、気持ちが悪い」などなど。奥さんからは「座ってして!」と言われ続けながらも、断固として“立ちション派”にこだわり続けるオトコの気持ちも深く理解できる。

使い方は便器の前に置くだけ

天使のひざ枕エコの配置としまい方(出典:快適・らいふ研究所)

 しかしそれでは、夫婦の仲にキレツが入るかもしれない。そこで快適・らいふ研究所が開発した「天使のひざ枕エコ」(ひざ枕エコ、価格4800円)を使ってみてはいかがだろうか。ひざ枕エコはひじ置きや枕のような形をしていて、サイズは幅51センチ、奥行き22センチ、高さ14センチ。本体は木製で、クッション部はウレタンスポンジにビニールレザーが張られている。

 使い方は便器の前に置き、クッション部にひざをのせ、用を足すだけ。オシッコの出口とトイレの着地点が近付くため、尿の飛び散りを減らすというものだ。

 このひざ枕エコは「天使のひざ枕II」の後継商品で、累計250台以上(約10カ月間)を販売している。ひざ枕IIの利用者から「左右別々にあるよりも、一体形の方が使いやすい」「手すりはなくてもいい」といった声があり、ひざ枕エコを開発した。

天使のひざ枕エコを試してみた

 “ひざつきション派”になる、またはその気持ちを知るためには、まずひざ枕エコを試してみなければならない。そこで編集部の男性陣に、ひざつきションを行ってもらった。

 水ダイエットを行っている誠編集部H君の机の上には、いつも水のペットボトルが置かれている。当然、用を足す機会も多く、タイミングを見て使ってもらった。「小なのに大のような不思議な感覚で、用を足すことができましたね。なかなかリラックスできましたよ。ただトイレに置くため、汚くなるのでは」といった不安の声もあった。

大便器の前に「天使のひざ枕エコ」を置いた(左)、ひざつきションで用を足す誠編集部のH君(右、クリックして拡大)

 次にBiz.ID編集部の新人記者S君に、小便器でひざをついてもらう。で、その感想は? というと「いやあ〜なかなかいいですね。見た目よりも姿勢は楽ですよ。でも長く用を足していると、太ももの裏が少し痛くなってきましたね」とも。

 後輩ばかりにひざつきションを押し付けていては“信頼”を失うかもしれないので、記者も試してみた。大の部屋にこもって用を足したにも関わらず、「この姿勢を他人に見られてはオトコとして情けない……」。しかしH君やS君が言うように「思ったより、悪くはないのである」

小で用を足すBiz.ID編集部のS君(左)、もちろん手洗いも忘れないS君(右、クリックして拡大)

 しかし1つ気になったことは、ひざつきションをすることで便器との目線が近付いたことだ。記者の違和感に対し、説明書にはこのように書いてある。「小便をしながら尿の色や出方を観察することができます。健康管理にはとても大事なことです」。なるほど。ひざつきションは自分の健康管理までできるのか、と妙に納得してしまった。

 奥さんから「飛び散るから座ってして!」、または「尿の色をチェックし、健康管理に努めたい!」という人は、ひざつきションに“転向”してみるのはいかがだろうか?

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