インタビュー
» 2008年12月27日 08時35分 UPDATE

嶋田淑之の「この人に逢いたい!」:モットーは「前代未聞のことをする!」――ラジオパーソナリティ・齊藤美絵さん(後編) (4/4)

[嶋田淑之,Business Media 誠]
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猛烈なスケジュールをこなしながら穏やかに生きる

 プロとして一本立ちしてから5年間、齊藤美絵さんは、走りに走ってきた。しかもその間に、野菜ソムリエの資格を取ったばかりか、CGC認定のフードマエストロの資格も1年がかりで取得しているのだ。

 こんな風に書くと、バリバリと働き猪突(ちょとつ)猛進するような、“やり手”の女性を想像されるかもしれない。しかし彼女の実像は、私の見るところ、かなり違う。

 彼女は、何よりも自然を愛する女性だ。海を眺め、沈む夕陽に心を震わせ、満天の星に感動し、そして野に咲く花を愛でて毎日を過ごしている。有機栽培の野菜・果物はもとより、自然にも体にも優しい食材や調味料を大切にして、日々、自ら調理もする。

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 前編の最後で、彼女の生き方を仏教思想に由来する日本伝統の「主客一如(しゅきゃくいちじょ)」、あるいは、ハワイ古来の「ホ・オポノポノ」に擬えて表現させていただいた。まさに彼女は、自分を取り巻く自然・大地と一体化し“生かされている”のである。

 人前に出てトークを繰り広げる芸能人的な華やかさや、その猛烈なスケジュールにばかり目が行きがちだが、実際の彼女の魂は穏やかさと静けさに満ちている。そして、ふとした瞬間に見せる表情に、この世における「ミッション」を果たすために人生を駆け抜ける彼女ならではの、他の人間には窺い知れない深い思索と寂寥感が垣間見られるのである。

将来に向けての展望は?

 「前代未聞のことをする!」というモットー通り、「ラジオパーソナリティ×フードマエストロ」という、彼女独自の領域を開拓した。果たしてこれから5年後、10年後に齊藤さんはいったいどんな日々を送っているのだろうか?

 「その質問はインタビューで必ず聞かれるんですよね。でも毎回、全然答えられないんです。すみません……」と苦笑する。

 彼女は言った。「今、自分の目の前にあることに全力投球し続けるだけなんです」と。「人々にハッピーを伝える」という自己の「ミッション」が明確であり続ける限り、「今」の延長上に、より良い未来が開けてゆくのだろう。

 「湘南やハワイの魅力を伝えること」を柱にしている彼女。しかし英語に加え、スペイン語やイタリア語もたしなむなど、海外に強い彼女には、世界各国に滞在するような仕事、そしてその土地の人々と交流し、様々な「食」と出逢う機会も今後出てくるのではないだろうか。あるいは、日本国内であっても、もっと色々な土地で、人や自然や歴史とふれあい、「食」と出逢う機会が出てくるのではないか?

 そうやって経験を広め深めて、あらためて湘南やハワイを見つめ直す時、彼女の目には、それらはどのように映じるのだろう。きっと、今でも湘南やハワイへの深い愛に満ちた眼差しが、さらなる深みを帯びるようになるのだろう。そしてそこから、さらなる「前代未聞」の挑戦が始まるのだろう。

 彼女の、今後のいっそうの活躍と成長を見守りたい。

嶋田淑之(しまだ ひでゆき)

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1956年福岡県生まれ、東京大学文学部卒。大手電機メーカー、経営コンサルティング会社勤務を経て、現在は自由が丘産能短大・講師、文筆家、戦略経営協会・理事・事務局長。企業の「経営革新」、ビジネスパーソンの「自己革新」を主要なテーマに、戦略経営の視点から、フジサンケイビジネスアイ、毎日コミュニケーションズなどに連載記事を執筆中。主要著書として、「Google なぜグーグルは創業6年で世界企業になったのか」「43の図表でわかる戦略経営」「ヤマハ発動機の経営革新」などがある。趣味は、クラシック音楽、美術、スキー、ハワイぶらぶら旅など。


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