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K.I.T.虎ノ門大学院 在校生インタビュー:仕事をしながらでも、1年間なら頑張れる――大学院に通って得たもの

キャビンアテンダント出身、ビジネス研修を行う企業の社長を務め、私生活では子育てもこなす母親。完ぺきと思える経歴の田邉さんだが、あることに悩んでいた。悩みを克服するために彼女が選んだのは「仕事を続けながら、社会人大学院で勉強する」という道だった。

[PR/Business Media 誠]

 仕事をしていると、自分とは異なる業界の人に出会うことがある。その業界では常識なことを自分が知らない、相手が話す言葉の意味が分からない――そんなとき、あなたはどうするだろうか?

 とりあえず自分の仕事をこなすことが目的とすれば、「仕事に関係しそうなことだけ調べる」「あいまいにお茶を濁す」といった対応で乗り切れるだろう。しかし、新しい世界を知り、その世界と自分の仕事の関係を知ることは、より“深い”仕事ができることにつながる。自分の未知の世界で働く人との出会いをきっかけに、自分自身も成長できるかもしれないのだ。

 自分の知らない業種を知る、新しい視野を持つことで仕事の幅や深さを広げる――社会人大学院に通うことで、この目標を実現しつつある女性がいる。

田邉千枝(たなべ・ちえ)

株式会社インターナルソフィア代表。大学卒業後、全日本空輸株式会社入社。東京空港支店客室乗務課にて客室乗務員(キャビンアテンダント)新人OJTインストラクター・チーフパーサーとして勤務。退職後、ニューヨークマンハッタンに留学。黒人ジャズシンガーにジャズを習う。帰国後、旅館の女将として経営改革・社員教育に携わり、実績を上げる。華道教授としても活動実績あり。マナー研修のみならず、コーチング・ストレスマネジメント・EQ(心の知能指数)・カウンセリングをベースとしたビジネス研修を得意とする。


自分の知識に限界を感じて大学院進学を決意

ay_4904.jpg 田邉千枝さん

 東京都港区虎ノ門にキャンパスを構えるK.I.T.虎ノ門大学院は、1年間で修了できるカリキュラムを提供しており、社会人学生には最適な大学院だ。同校のビジネスアーキテクト専攻に所属する田邉千枝さんは、コーチングやストレスマネジメント、EQ(心の知能指数)、コンサルティングを行う会社の社長であり、また母親でもある。

 会社の仕事と子育て、さらに学生生活を送っている田邉さん。これ以上、勉強は必要ないような経歴の持ち主に思える彼女は、なぜ、大学院に通ってさらに勉強したいと思ったのだろうか。「実は、全然、何も知らなかったからなのです。最初の仕事であるキャビンアテンダントは、限られた狭い世界の仕事です。会社でどんな人が働いていて、どんな風に成り立っているのか、全く分かりませんでした。(そのあとに就いた)旅館の仕事も、一般企業とは全く違っています」

 キャビンアテンダントを辞めて、何かをしたいと思ったときに、何もできない自分に気がついたという。

 「キャビンアテンダントをやっていた人って、手に職がないのです。専門学校にでも行けば別ですが、何か他の仕事をやりたいとなると、マナー講師になる人が多い。それで、私もそこから始めました。旅館の仕事をしていたころから、時々マナーの講演で話したり研修の講師をしたりしていたので、これならできるかなということで始めました」

 しかし実際にマナー講師をしてみると、マナー自体を教えるよりも、仕事の悩みや相談に対応することの方が重要だと感じるようになった。

 「例えば企業の人事の方に、『ウチの社員のマナーが悪いので、見てください』と言われて行きます。でも、私はその受講生の方々のマナーが悪いとは全く思いませんでした。みなさん、すごくいい方で心遣いもできる。でも、じゃあ、何に困っているのかというと、現場で上司とうまくいっていないとか、すごく仕事が大変、という話が出てきました。これは、マナーだけではどうにもならないのではないかと思い、それでいろいろ勉強し始めたんです」

 やがて仕事の幅が広がり、人材育成コンサルティングなども手がけるようになった。しかし、そこでも知識不足を痛感する。単発の研修だけなら対応できても、クライアントの企業に出向いてどんなことで困っているのかを聞き、問題点を探るなど、企業全体を見る必要がある場合には、会社そのもののことが分からないと仕事にならないからだ。

 しかし田邉さんはそのとき、企業とはどのように成り立っているのか、どんな人がどんな仕事をしているのか、社内の部署同士・社員同士の関係性も全く分からなかった。「これではマズイなと、自分で限界を感じていたんです」

 キャリアチェンジや新たに何かを始めるためではなく、今の仕事をもう少し膨らませて、「今までは言えなかったことが言えるようになりたい」――それが、大学院で勉強したいと思ったきっかけだ。

 K.I.T.虎ノ門大学院は、仕事関係で知り合った会社の社長が以前通っていて、とてもいいと勧めてくれた。田邉さん自身もWebサイトで授業内容を調べ、自分の仕事にプラスになると判断した。また、尊敬していた教授の授業があったことも大きかったという。他の大学院も調べたが、キャンパスが虎ノ門で家から近いことや、1年間のコースがあることも大きな決め手になった。仕事を辞めることは考えなかったので、海外留学という選択肢は全く考えなかったという。

 「仕事は辞められないので、仕事を続けながら勉強できることが絶対条件でした。それと、1年間のコースが魅力でした。2年間も通うのは体力的に無理だと思ったのですが、1年間だったら限界まで挑戦できるかな、と。今もかなりキツイですが、“あと1カ月頑張ればいい”と思えるのがいいんです。これが、あともう1年間あると思ったら、たぶん無理だったと思います」

仕事をしながらの大学院生活はどんな感じ?

 授業はコンサルティングの勉強のために、バランススコアカードや経営品質、マーケティングなどを選択。また、チェンジマネジメントやリーダーシップ、組織人事マネジメントといったスキル系のものを、自分の今の仕事に役立てるために選択した。前期は11コマ、後期は5コマ、それに修士論文というカリキュラムを組んだ。

 4月に入学した田邉さん。取材が行われた11月時点では、大学院生活の折り返し地点を過ぎて、修士論文に手を付け始めたところだ。前期はかなりハードなスケジュールだったと振り返る。「後期は修士論文の研究に時間を割きたいと思ったので、前期でなるべくたくさん単位を取ろうと思って集中して授業を取りました。前期は本当に大変でした」

 平日は毎日、仕事が終わってから通学し、土曜日は終日授業。家に帰るのは、毎日深夜の12時くらいだ。それから課題をやったり、次の日の仕事の準備をしたりすると、睡眠時間はどんどん短くなる。「前期は徹夜が2、3日続くことが結構頻繁にありましたが、体力だけはあるものですから。でも6月ごろはさすがに限界でしたね。栄養補給の錠剤を毎日飲んでました(笑)」

 入学前は、仕事帰りに大学院説明会に来るだけでヘトヘト。説明会の最中も眠くてたまらなかった。やっていけるか心配したが――「実際、やってみると大丈夫。慣れます。それに授業が面白い。途中で眠くなることもありますが、面白いので思わず目が覚めた、ということが多いです。1コマはあっという間。休み時間が15分ありますが、その短い時間も、ものを食べながら友達とベラベラとおしゃべりして、次の授業もあっという間に終わります。授業は22時に終わりますが、その後も授業や課題のことで話が尽きず、なかなか帰れない。いつも“マズイ、終電が!”という感じです」

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 ハードな毎日は、自然に日常になったという。「ただ、それを何年間もは続けられません。最初は7月で限界かな、と思いました。でも、途中にゴールデンウィークがあって、ちょっと息抜きができるんですね。6月はヘトヘトになるんですが、夏休みまであと1カ月頑張ろう! という気持ちで踏ん張れました」

 田邉さんは母親でもあり、会社の社長でもある。両立できるか、やはり不安だったという。仕事の手は抜かないが、スケジュールを調整したり、出張を減らしたりして対応した。

 「高校2年生の息子には、“今年1年はご飯は作れないから”と言っています。『それにしてもひでーよな』とは言われますけど(笑)。ただ、仕事は絶対に手を抜けません。当日、どんなに寝不足でもヘロヘロな状態で研修をするわけにはいかないので、そこはすごく気をつけています。やっぱり仕事が中心です」

 田邉さんの場合、仕事の量は自分である程度、調整できた。前期にはあまりたくさんの仕事は入れないようにし、出張も減らした。しかし、その反動で後期は出張が重なり、授業を休まなくてはならないときも出てきた。

 「でも、この学校にはいい仕組みがあって、ビデオ(VOD、Video On Demand)で授業の様子を見られるんです。授業を休んでも見られるし、休まなかったとしても、仕事で疲れて授業が頭に入らなかったときや寝てしまったときに復習できるので、すごく助かります。前期の最終レポートを書くときには、理解しきれなかった授業のビデオを、全部見直して書きました。大変でしたが、それをやったおかげで理解が深まりました」

授業はどれも仕事(実践)で役立つ

 修士論文の担当教授は明道弘政教授。論文のテーマは「経営品質とアクションラーニングを融合させた新しいビジネスモデルの構築」だそうだ。バランススコアカードや経営イノベーション、マーケティングの授業も、仕事の面で非常に役立っていると。

 「経営イノベーションとは、つまり経営品質を高めることです。会社のビジョンは明確か、そのビジョンが社員に浸透しているか、社会貢献や人材育成をしているか、業務のプロセスや情報の管理がちゃんとなっているか、などをカテゴリに分けて細かく分析し、整えていくものです。そういったカテゴリで会社を見て、整えていく、なんてことは、私は今まで考えたこともなかったので、非常に役に立っています」

明道弘政教授

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1971年に日本アイ・ビー・エム株式会社営業部門に勤務、大手電機メーカーを担当の後、地方営業支店の責任者を経て、研修部門、統括本部企画を担当。1994年からはIBMビジネスコンサルティションサービス株式会社に勤務し、お客様の企業品質向上のため主任コンサルタントとして活動。現在、日本IBM株式会社・経営イノベーション・品質・CS部門で経営革新部長として勤務するとともに、全国の中堅・中小企業の企業品質向上のためのボランティア組織として「経営革新審査支援機構」を創設する。

担当科目は「ビジネスマネジメント研究」「経営イノベーション特論1」「経営イノベーション特論2」


 バランススコアカードやマーケティングは、経営者である学生だけでなく、会社に勤める学生にも人気があるという。バランススコアカードとは、例えば財務の視点や顧客の視点など、視点に沿って会社が成り立つ仕組みを作っていくもの。チェックする仕組みでもあるので、自分の会社や部署をこの視点でチェックすると、何が足りないのかということが分かるのだ。

 また、山口信和客員教授のマーケティングの授業では、目からウロコが落ちたという。山口教授は化粧品会社の副社長という経歴の持ち主。主に化粧品業界から見たマーケティングを教えている。

 「それまで私は、マーケティングというと市場調査というイメージだったんです。でも山口先生は、『マーケティングとはお客様の視点に立って、お客様の求めているものを作って提供するためには何が大事なのかということを見ていくもので、そのためには、思いやりの気持ち、心遣い、人を愛することが基盤だ』とおっしゃるのです。最初の授業で目から鱗でした。先生自身も、ちょっと咳をしたら水を手渡してくれるような心遣いの細やかな方で、これがマーケティングの原点なんだと思いました」

山口信和客員教授

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慶応義塾大学商学部卒。

40年にわたり消費財マーケティングに従事し、トイレタリーズ並びにプレスティージ 化粧品のブランド育成に傾注。その間、日本企業ならびに外国企業のマーケティング活動を経験。1973年に米国アメリカン国際経営大学院(サンダーバード大学院)にてMBAを取得。現在、ノボプランニング代表。

担当科目は「マーケティング特論1」「マーケティング特論2」


 また、K.I.T.虎ノ門大学院のカリキュラム特徴である「ポートフォリオ」も、授業の深い理解に役立っているという。

 ポートフォリオとは、授業で学んだことを見直して、ノートにしてまとめたもの。例えばバランススコアカードの授業をとったとしたら、最初にどんなイメージを持ったか、実際に授業を受けて、どんなことに気付いて、どんな学びがあったか、授業中にクラスメートとどんなやり取りをして、どんな気付きがあったか、先生とはどうだったか、質問はどうだったか、というようなことを全てまとめる。そして、自分のビジネスにどんな風に生かしていけるかというところまで落とし込むようになっている。

 「ポートフォリオを作成すると、授業をもう一度、自分の中でやり直すような感じになるので、深い理解が得られます。授業の中には難しいものもあり、理解することを諦めてしまいそうになることもあるのですが、ポートフォリオがあるので、投げ出すことは許されません。ポートフォリオを提出するためにビデオを見直すこともあり、とてもためになりました」

学校で学んで得られたこと

 「コンサルティングの授業に初めて出たときは、先生が何を言っているのか分からないし、みんなが普通に使っている単語の意味も分からない。急いでPCで意味を調べて理解する、という状態でした。後日、先生に『キミには最初は難しかっただろうね』」と言われたくらいで、本当に大変でした」

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 そんな田邉さんだが、今では大学院で学んだ知識を仕事にバリバリ活用している。

 「勉強したことは、ものすごく活用しています。会社の部長・課長クラスの人たちを対象としたセッションでは、学校に来る前は、彼らが話していることがチンプンカンプンだったんです。言葉の意味すら分からない。それが今は、とてもよく分かります。話の具体的な部分には入らないにしても、彼らの気持ちがよく分かるようになりました。そうすると今度は、彼らにどんな質問をしていけばいいのかが分かりますし、セッションの合間の休憩中に、『さっき言っていたあの話だけど』というように、コミュニケーションすることもできます。そういう意味でも、すごく役に立っています」

 仕事の悩みなどを聞くカウンセリングでも、その人がどこの部署にいて、どんな仕事をしているかが理解できるので、大変さが理解できるようになり、「そうだよね」と心から共感してあげられるようになったという。

 クラスメートの中には、「上司との面談のときに、コンサルティングで学んだ戦略を提案できるようになった」「プレゼンの能力が上がった」など喜ぶ人が多いという。また、コミュニケーション能力が高まる人もいる。

 「最初に会ったときは、しゃべりにくくて感じが悪そうだった人が、とても明るくなり、コミュニケーションも上手になります。授業では、たくさんディスカッションしなくてはいけないんです。特にビジネスアーキテクト専攻は、グループで研究し、発表することがほとんどなので、いつもグループで話し合い、やりとりをします。すると、自ずとコミュニケーションを取らざるを得ないので、コミュニケーション能力が上がってくるんだと思います。人間として成長できますね」

 今の仕事では会えないような人たちとのつながりができたことも、うれしいし面白いと田邉さんはいう。メールをやりとりしたり、夏休みに旅行に行ったり、先生を誘って食事に行ったりと、楽しい学生生活を満喫している。

 「私にとって、IT系の友人は初めてでした。PCのことで困っても、以前は相談できる人が誰もいないという状態だったんですが、今は“PCを買い換えたいけど、何を買ったらいい?”というと、ワッとメールが届きます(笑)」

 大学院に通って学び始めるのに「遅すぎるなんて考えたことはありません」という田邉さん。20歳代から70歳代まで幅広い同級生とともに学ぶことがとても楽しいという。また同級生の男性から「女性のイメージが変わった」と言われたこともあるそうだが、田邉さん自身は、大学院に行ったことで勉強や仕事に対する意識が変わったということはないという。

 「母がずっと仕事をしていた人なので、私はその姿をずっと見ていて、それが普通だと思っていました。その母からは、『大人になったら、あなたも必ず社会に貢献することをしていきなさい。結婚して家庭に入ってもいいけれど、必ず社会とつながって貢献しなさい』と、ずっと言われ続けました。仕事を続けるのは、私にとってはすごく自然なことです」

卒業後のことを考えるとワクワクする

 卒業後は、学んだことを生かして、仕事のエリアを広げていきたいと、田邉さんはいう。すでに、修士論文のためだが、ある会社でさまざまな取り組みを行っており、「会社がどんどん変わっていくのが、すごく面白い」と、手ごたえを感じているのが非常に楽しそうだ。

 「今までは限られた範囲の、単発のセッションが中心でした。もっともっと踏み込みたくてもそれしかできなかったから、『これもやりましょう』という提案ができなかったんです。本当は、会社全体を変えて経営の品質を上げていく、ということをやりたかった。卒業後はそれができるだろうなと思って、今からワクワクしています」

平成21年度ビジネスアーキテクト専攻 科目等履修生(単科生)募集

1科目からの受講が可能な科目等履修生(単科生)制度を開始(一部科目除く)




提供:K.I.T.虎ノ門大学院
企画:アイティメディア営業本部/制作:Business Media 誠 編集部/掲載内容有効期限:2009年1月31日


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