ビジネスパーソンを救う、4つのストレス解消法郷好文の“うふふ”マーケティング(1/2 ページ)

» 2008年12月04日 14時00分 公開
[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の企画・開発・実行、海外駐在を経て、1999年より2008年9月までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略、業務プロセス改革など多数のプロジェクトに参画。 2008年10月1日より独立。コンサルタント、エッセイストの顔に加えて、クリエイター支援事業 の『くらしクリエイティブ "utte"(うって)』事業の立ち上げに参画。3つの顔、どれが前輪なのかさえ分からぬまま、三輪車でヨチヨチし始めた。著書に「ナレッジ・ダイナミクス」(工業調査会)、「21世紀の医療経営」(薬事日報社)、「顧客視点の成長シナリオ」(ファーストプレス)など。中小企業診断士。ブログ→「マーケティング・ブレイン」


 夜道を歩きながらつぶやくことがある。

 「なぜ、うまくいかないんだろう?」

 「お前に分かってたまるか」「最初から分かりゃ苦労ないさ」……。真っ直ぐにいかないことがあると、夜道で立ち止まり、たたずみ、空を見上げながら1人ボヤく。心にも月にもモヤがかかる。

 そんな夜道でブツブツつぶやく中年男には、きっと誰もが近寄りたくないだろう。でも不況が深刻になり、そんなイライラする人、モヤモヤする人は増えているような気がする。イライラ・モヤモヤ(イラ・モヤ)を解消することは、明日に向かうために大切なこと。今回は、イラ・モヤの解消方法がテーマだ。

イラ・モヤ解消法は人それぞれ

 相棒cherryさんのイラ・モヤ解消法は「料理をすること」。帰宅して一心不乱に料理すると、仕事のイライラはじゃがいもの皮と一緒に三角コーナーにポイ。そして、グツグツとブイヨンスープを煮るうちに、モヤモヤは湯気となって換気扇から排出されるという。残ったイラ・モヤも、あくとなってお玉ですくわれる。だから、お玉を振りかざして、白菜をブン殴らなくてもいいのだ。

 料理で心のリセット。イラ・モヤがなくせるだけではなくてご飯もできる。生産的だなあ。

 私のイラ・モヤ解消法は「CDショップをぶらぶらすること」。ブックオフやディスクユニオンに行き、中古CDの棚の前をうろうろする。ジャケットやタイトルを見て、目に付いたものを引っぱり出す。知らないCDは「どんな音なのだろう?」と想像し、知っているCDは「どうしてこんなに安く売られてしまうんだろう? 名盤なのに」と嘆く。1枚100円のジャンクコーナーを見始めるとヤバい。激安地帯に行き着くまでのその歌手の音楽人生を、一枚一枚想像してしまうのだ。

 CDショップで心のリセット。たいてい買わないので懐にもやさしい。お手軽だなあ。

ストレス解消法を分類してみよう

 あなたのストレス解消は何ですか?

 人それぞれ、きっと意外な解消法を持っていることだろう。決してステレオタイプな“飲む”“打つ”“買う”だけではないはず。

 料理やCDショップを「ソフトリセット」とすれば、自分の人生を根本から見直すのは「ハードリセット」。逃げる解消策もあれば、ストレスに立ち向かって解消する策もある。それを図解してみた。

 ヨコ軸はイラ・モヤを感じることを「いったんリセット」するか「頑張って続ける」かという活動モード。タテ軸はイラ・モヤを「忘れる」か「考える」かという思考モード。

 左下の料理やCDショップは、いったん忘れようという「心リセット」モード。右下は「締め切りがある」「ここでがんばらなきゃ」などといった場合に、カラダをだましだましでもやり続けるための「カラダリセット」モード。右上はセミナーや講演からヒントを得たり、禅寺で無心になって考え続ける「リセット拒否」モード。左上は自分の不遇な環境を考え過ぎて、「オレは蟹工船だあ!」と深くハマってさすらいの旅に出たりする「人生リセット」モード。

 イラ・モヤの種類により、どのリセットにするかを私たちは無意識に選んでいる。またこうして図を見ると、フィットネスや癒やし、旅行や企業向けビジネスのウラ側に、ストレス解消ニーズが見え隠れしていることも分かる。

 この図は人生の縮図とも言える。たいていの人は仕事を通じて、また人生サイクルで、この4つのリセットを体験する。普通は右上から時計周り。達成するぞ→疲れてカラダ癒やし→もっと疲れて心癒やし→それがこうじて人生探し。蟹工船から戻ってこれるかは、神のみぞ知るところ。

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