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» 2008年11月26日 12時57分 UPDATE

神尾寿の時事日想:地方都市・長崎で意外な成功!?――駅前デジタルサイネージ「ナビタッチ」の可能性 (1/2)

マスメディア広告の価値が減少し、交通広告など“リアルメディア”の相対的価値が上昇する中、ナビタッチの効果はどこまで上がっているのか。日本で初めてナビタッチが導入されたJR長崎駅の状況をレポートした。

[神尾寿,Business Media 誠]

 駅前の周辺案内図と携帯サイトを連動し、ケータイ向けにデジタル地図や広告コンテンツを配信する。最近注目のデジタルサイネージ(電子広告媒体)系のサービスの中でも、表示灯の「ナビタッチ」(参照記事)は、おサイフケータイ(モバイルFeliCa)やQRコードなどを活用するなど、先進的な取り組みを行っている。

 テレビや新聞などマスメディア広告の効果や価値が減少し、一方で、交通広告など“リアルメディア”の相対的価値が上昇する中で、「ナビタッチ」の効果はどこまで上がっているのか。今回の時事日想は特別編として、日本で初めてナビタッチが導入されたJR長崎駅の状況をレポート。注目度が上がる位置情報+携帯連携の最新事情について紹介する。

FeliCaかQRコードでケータイ連携

 長崎の「陸の玄関口」であるJR長崎駅に降り立ち、駅前ターミナル方面に歩き出すとすぐに目に付くのが、大きな駅周辺案内図だ。ここまでは主要ターミナル駅ならばよく見かけるものだが、長崎駅の周辺案内図は、くっきりと色鮮やかで見やすい地図の横に白く光るFeliCaリーダー/ライターと大きめのQRコードが設置されている。表示灯の周辺案内図「ナビタ」に、携帯電話連携のデジタル地図/広告コンテンツ配信機能を付与した「ナビタッチ」である。

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 JR長崎駅のナビタッチは2008年2月から運用開始した先進的な交通広告システムだ。その後、ナビタッチはJR東日本と表示灯が共同開発した「ナビタッチ(Navita with SuiPo)」という形で首都圏でも展開。JR秋葉原駅やJR品川駅などにも設置されているので、読者の中にも体験したことがある人がいるだろう。

 →駅の地図にSuicaをかざして道案内――「ナビタッチ」

 ナビタッチのサービスは「周辺案内図をデジタル地図としてケータイで持ち出せる」ところが基本だ。おサイフケータイの三者間通信(参照記事)かQRコードによるURLリンクを使い、周辺案内図を見ているユーザーを専用の携帯サイトに誘導する。「現在いる場所(周辺案内図の設置場所)から、周辺の地図や施設の情報」を、ユーザーの携帯電話に配信する。地図は拡大縮小が可能で、施設の検索機能や、地図上で目的地までのルートを表示する「地図ナビ」機能を持つなど、サービスのクオリティは高い。

 JR長崎駅のナビタッチでは、周辺案内図の表裏2カ所にFeliCaリーダー/ライターとQRコードが用意されている。最も簡単な使い方は、おサイフケータイを“かざすだけ”でURLを取得する、三者間通信を使った利用だ。携帯電話側にICアプリを用意しておく必要がないので、ケータイを取り出してサッと利用できる。この手軽さは、携帯電話の基本機能として広く普及した「おサイフケータイ」ならではのメリットだ。

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