自分のキャリアを実現させるために努力している若手ビジネスマンは6人に1人

» 2008年11月10日 12時57分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 20代も後半になってくると、自分の将来の方向性についてのイメージがある程度固まってくるもの。専門性を生かした仕事をしたいという人とマネジメントの仕事をしたいという人はそれぞれどのくらいいるのだろうか。

 日経HRの調査によると、20代後半のビジネスパーソンで「専門的領域に進みたい」人は48.5%、「マネジメント分野に進みたい」人は38.5%、「特にどちらとも決めていない」人は13.0%であることが分かった。「バブル崩壊後、若手の間に専門分野を極めていく『スペシャリスト』ブームが起きたが、米国発の金融危機から起きた大手金融業の破たんや、リストラ・長時間労働などエンジニアの雇用環境が悪化していることが影を落としているようだ」(日経HR)

目指すべき方向として、あなたはマネジメント分野、専門的領域のどちらの方向に進みたいと考えていますか(出典:日経HR)

 どういった理由から進路を決めた人が多いのだろうか。「専門的領域に進みたい」「マネジメント分野に進みたい」とした回答者にそれぞれ理由を聞くと、専門志向の人では「手に職をつけるという意味で将来性があると思うから」(50.5%)、「1つの分野に集中して仕事をする方が合っていると感じるから」(48.5%)、「学生時代に学んだことや、現在の仕事の内容がすでにその方向であるから」(32.0%)が上位。

 マネジメント志向の人では、「専門に特化するより、幅広く仕事をするほうが向いていると思うから」(66.2%)、「将来管理職となり、組織を動かす立場に立ちたいと思うから」(41.6%)、「ビジネスを知り、将来独立なども視野に入れているから」(19.5%)が上位だった。

「専門的領域」と回答した理由は何ですか(左)、「マネジメント分野」と回答した理由は何ですか(右、出典:日経HR)

 87%の人が進みたい方向性を決めているが、それを実現するために努力していることはあるのだろうか。取り組んでいることや準備していることについて尋ねると、「特にない」が68.5%、「ある」が19.0%、「今はないがこれからやろうとしていることがある」が12.5%だった。つまり進路を決めて、その方向に向かって努力している人は16.5%、6人に1人ということになる。

 「ある」と答えた人に、現在取り組んでいることを具体的に尋ねたところ、「営業職であるが、他業種の人との交流や実践にて勉強している」(26歳男性、営業・販売)、「将来を見すえて、現在の業務には直接関係のない内容の研修にも参加するようにしている」(28歳男性、電気・機械・化学系技術職)などの回答が寄せられた。

 インターネットによる調査で、対象は25〜29歳のビジネスパーソン200人(男性120人、女性80人)。調査時期は2008年9月下旬。

自分の方向性を実現するべく、現在取り組んでいることや準備していることはありますか(出典:日経HR)

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