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» 2008年10月07日 17時55分 UPDATE

誠 Weekly Access Top10(2008年9月27日〜10月3日):「お願い、寝かせて」――ダウ平均を見守る夜

サブプライムローン問題で金融不安の震源地となっている米国。ニューヨーク株式市場の動きが日本の株式市場に影響を与えるため、注目している人も多いだろう。筆者もおかげで寝不足だ。

[堀内彰宏,Business Media 誠]

 先週最も読まれた記事は、「3年では辞めない? 新入社員の仕事観に変化」。この背景には、ここ数年の新入社員たちは売り手市場の就職戦線を抜けてきたため、希望通りの会社に入社できたことがあるだろう。しかし、景気後退懸念が強まっていることで、2009年からは採用数を絞る企業が増えることが予想される。再び就職氷河期が訪れるなら、希望通りの会社に入れなかったために「3年で辞める若者たち」がまた増えるかもしれない。

 3位にランクインしたのは山崎元さんの時事日想「同情する、しない? 外資系金融マンの給料事情」。30歳で6000万円以上の年収をもらうフロント(トレーダーやセールスマン)に比べ、バック(経理、人事など)は1200万円程度しかもらっていないという話だ。だがリストラの不安があるとしても、30歳で年収1200万円というのは、かなり多い方だよなあと思った筆者であった。

チャットをしながらニューヨーク市場を見守る

 それにしても、9月以降の金融市場は大きく揺れ動いた。株式やFX(外国為替証拠金取引)など、何らかの形で投資している人なら、肝をつぶした場面が幾度となくあっただろう。

 9月29日には米下院が金融安定化法案を否決したことをきっかけに、ダウ工業株30種平均(以下、ダウ平均)が777.68ドル安と過去最大の下げ幅を記録。10月3日に修正して可決したものの下落は続き、10月6日にはダウ平均が約4年ぶりに1万ドルを割ってしまった。

 ダウ平均が1万ドルを割ったのは日本時間6日23時過ぎ。実は、筆者も割った瞬間を見ていた。1万ドル割れ寸前から1回持ち直したのだが、数分後力尽きたかのように9000ドル台になだれ込んでいったのだ。歴史的な瞬間が訪れたことで、「これはこの後の推移も見ておかねばならない」と思った筆者は、ニューヨーク市場が取引終了する日本時間7日5時まで相場の動きを見守った。

 1万ドルを割ってからも、まだ下げ続けるダウ平均。相場好きが集まるチャットに参加しながら動きを見ていたのだが、400ドルほど下げている時に「810ドル以上下げて終わると下落率歴代ワースト10に入るよ」とコメントが入る。そして事実、日本時間7日4時前には800.06ドル安を記録。「1100ドル下がるとサーキットブレーカー(取引停止措置)が発動する」といったコメントも現実味を帯びていた。

 「もう米国はダメだ。これは1000ドル安までいっちゃうんじゃないの?」

 そんなコメントが並ぶ中、ダウ平均は突然生き返った。取引終了前の1時間で400ドル以上も上昇し、1万ドルを回復したのだ。回復した瞬間、誰かが「これがアメリカンドリームか……」と分かったような分からないようなコメントをしていたのが印象的だった。しかし、取引終了時点でダウ平均は1万ドルを超えていたものの、引けに売り注文が大量に入っていたことから、取引終了時間後には9950.50ドルに修正されてしまった。

 チャットの参加者たちは、ほとんどが日本時間7日5時の取引終了時まで起きていた。しかし、参加者の多くは筆者と同じく米国株やダウ平均先物などを取引していないので、リアルタイムでダウ平均の動きを見ていても意味がない(日本市場への影響を考えるだけなら、終値やチャートを見るだけでいい)。それでも残っていたのは筆者と同じように歴史的な1日を見ておきたいという気持ちからだろう。

 証券会社のツールが進化したおかげで米国株式市場の動きをリアルタイムに見ることが可能となり(しかもチャットしながら!)、こうして歴史的な1日を見守れた……いや、参加したような気分に浸れた。

 だが、ツールの進化で行動の幅が広がるのも善し悪し。夜遅くまで(朝早くまで?)相場を見ていたため、筆者は今とても眠い。「手軽に世界の相場が見れるツールがなかったなら、安眠できて原稿もすいすい進められたのに……」とぼやきつつ、遅れた原稿を提出する筆者であった。

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