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» 2008年10月02日 19時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:デザイン×技術力=“ココチノヨイ アカリ” (1/2)

照明であると同時にUSBハブでもあり、オブジェでもある「USB link light CU62D」。高い技術力を持つメーカーが、デザイナーと共同で開発したからこそできた“異色の商品”だ。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の企画・開発・実行、海外駐在を経て、1999年より2008年9月までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略、業務プロセス改革など多数のプロジェクトに参画。 2008年10月1日より独立。コンサルタント、エッセイストの顔に加えて、クリエイター支援事業 の『くらしクリエイティブ "utte"(うって)』事業の立ち上げに参画。3つの顔、どれが前輪なのかさえわからぬまま、三輪車でヨチヨチし始めた。著書に「ナレッジ・ダイナミクス」(工業調査会)、「21世紀の医療経営」(薬事日報社)、「顧客視点の成長シナリオ」(ファーストプレス)など。中小企業診断士。ブログ→「マーケティング・ブレイン」


ah_04.jpg USB link light CU62D、価格は1万5960円

 クルマから建築、ゲームまで……さまざまな分野でデザイナーと製作現場との対立は起こる。理想を語るデザイナー、コストや技術面の制約から限界を主張する現場。それは、創業56年の老舗メーカー、シルバー精工でも例外ではなかった。

 かつて電子編機やタイプライターで名機を産み出してきたシルバー精工。しかし、その技術力の高さがアダとなり、高性能だけを求めているわけではない消費者にはなかなか受け入れられなかったという悩みがあった。そこでデザイナーとの共同開発を試したものの、その道のりにはさまざまな困難が待ち受けていたのだ。

 しかし、本にすると何冊分にもなる物語を経て、消費者のハートにデザインで訴えかけられるような“感性商品”開発が軌道に乗ってきた。その結晶の1つが9月に発売したばかりの「USB link light CU62D」だ。

 CU62Dは、シルバー精工のconof.(“心地のよいオフィス”の短縮語)ブランドから発売したデスクライト。デザインを担当する株式会社colorのシラスノリユキさんと佐藤徹さん、シルバー精工マーケティング担当の甑(こしき)ひとみさんを取材すると、そこには心地よく聞きほれるような物語があった。

CU62Dのココチヨサ

 照明であると同時にUSBハブでもあり、オブジェでもあるCU62D。ライトは省エネ性能の高いインバーターランプを搭載、ランプ部分は270度回転するので、壁を照らす間接照明にもなる。

 フタをスライドさせるとUSBポートが2基現れる。ここでiPodや携帯電話、ニンテンドーDSなどの充電ができるほか、PCとのデータ転送も可能(iPodの充電用アダプタは11月下旬完成予定で、購入者には郵送で無償配布)。また背面にはコンセントがあり、ほかの電力機器も使用できる。デスク上のうねうねコードを消してくれるので、机の上がスッキリする。ちなみに私の相棒Cherryさんも、このCU62Dにゾッコンだ。

ah_switch_slide-small.jpgah_switch-small.jpg スライドすると現れるUSBポート(左)、このボタンでライトをつける(右、撮影:甑ひとみさん)

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国際デザイン見本市で大人気

 「初日からアタマがもげたんです」

 そう笑いながら話してくれたのはcolorのシラスさん。それは2007年秋に開かれたインテリアデザインの国際見本市「100%デザイン東京」で、CU62Dの試作品を出品した時のこと。来る人来る人がフタをスライドさせてはUSBポートを確認し、ランプ部分を回してはホホウと言う。「これはいけるぞ!」と確信したが、ランプ部分は回され過ぎて展示初日にもげてしまった。

 アタマがもげない構造、照明をつけてスライドさせた時に倒れない重量バランス。そのデザインを実現するために、技術面で力を発揮したのがシルバー精工の開発陣だ。

 シルバー精工とcolorはどのようにして出会ったのだろうか?

ah_PICT0978.jpg 左から佐藤徹さん、甑ひとみさん、シラスノリユキさん
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