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» 2008年09月29日 22時35分 UPDATE

プレミアム掃除機戦争――“サイクロンの次”のキーワードは? (1/2)

英ダイソンのヒットで始まった、高級掃除機ブーム。サイクロン式掃除機は一時的な人気に終わらず、6万円以上するプレミアム機がコンスタントに売れる市場を作った。今や高級掃除機に「強い吸引力」は当たり前。次に重要になると見て、メーカーが注力するポイントとは……。

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 突然ですが質問です。あなたの家の掃除機、いくらで買ったか覚えていますか?

6万円以上の“プレミアム掃除機”が人気

 記者の家の掃除機は、たしか2万円前後だったと思う。白物家電メーカーに聞くと、実売価格2万円というのは、ちょうど“一般向け掃除機”と“準高級掃除機”を分けるラインなのだそうだ。最近、掃除機市場ではこの上に当たる“高級機”(実売価格3万円以上)の需要が伸びており、中でも“プレミアム機”といわれる6万円以上するものが好調だという。例えば、松下電器が「パナソニック」ブランドで発売する掃除機の第1弾(参照記事)は、ハイエンドモデル「MC-JC10WX」の想定価格が約10万円。今や掃除機は、高くても価格に見合った高機能モデルならば売れる時代なのだ。

 高級掃除機ブームの火付け役となったのは、英国の家電メーカー、ダイソンである。「サイクロン式」の掃除機で人気を博し、これがきっかけで、日本の各家電メーカーも次々とサイクロン式の掃除機を発売した。

 掃除機のポイントはいろいろあるが、一般に最も重視されるのは“吸引力が強いこと”だ。現在販売されている掃除機は、ゴミの集め方によって「サイクロン式」と「紙パック式」に大別される。掃除機は、ゴミの混じった空気を吸い込み、ゴミを本体内にため、空気だけを外にはき出すことで床をきれいにする。一般に紙パック式は本体内にゴミがたまるにつれて吸引力が落ちるが、吸い込んだ空気とゴミを遠心力で分離し、ダストボックスにゴミをためていくサイクロン式は、「本体内にゴミがたまっても吸引力が落ちにくい」という理由で人気となった。

ay_cleaner01.jpgay_cleaner02.jpg 掃除機はゴミの集め方によって、ダストボックスにゴミをためるサイクロン式(左)と紙パックに吸い込んでいく紙パック式(右)に分けられる

 日本の掃除機市場におけるサイクロン式掃除機の比率は2002〜2003年ごろに約40%まで急増したのがピークで、その後は25%前後を推移している(下図)。“サイクロンブーム”が落ち着いたのは、ユーザーが「たまったゴミを捨てるのが簡単」「ゴミに触れずにたまったゴミを捨てられる」という紙パック式のメリットに気付いたからと言われている。もう1つには、紙パック式掃除機にも高機能モデルが出てきたことが大きい。現在、高級掃除機を出しているほとんどの国内メーカーは、サイクロン式と紙パック式の2ラインをそろえて新製品を発表している。

ay_cleaner03.jpg 日本の掃除機市場。全体の需要は減少傾向にあるが、高級機・プレミアム市場は伸びている(日立調べ)
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