BRAVIAやXeonなどが受賞――グリーンITアワード2008

» 2008年09月26日 18時29分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 グリーンIT推進協議会は9月25日、「グリーンITアワード2008」の受賞結果を発表した。

 グリーンITアワード2008は今年創設された賞で、省エネ効果が高いIT機器やサービス、またそれを活用して優れた省エネ効果を実現した取り組みなどを「ITの省エネ」と「ITによる社会の省エネ」の2部門に分けて表彰する。

 8月25日までに応募された32件の中から受賞対象となったのは、合計12件のIT機器や取り組み(経済産業大臣賞2件、商務情報政策局長賞2件、グリーンIT推進協議会会長賞2件、審査員特別賞6件)。表彰式は幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN2008」の会場で9月30日に行う。

ITの省エネ部門

受賞企業 受賞機器・ソリューションなど
経済産業大臣賞 NEC 省電力サーバ“ECO CENTER”
商務情報政策局長賞 インテル インテルXeonプロセッサ
グリーンIT推進協議会会長賞 三菱電機 SiCパワーデバイス技術
審査員特別賞 ソニー 液晶テレビ<BRAVIA>
審査員特別賞 日本アイ・ビー・エム、三洋電機 冷媒式Rear Door Heat eXchanger(RDHX)導入サービス
審査員特別賞 日立製作所 データセンタ省電力化プロジェクトCool Center 50

ITによる社会の省エネ部門

受賞企業 受賞機器・ソリューションなど
経済産業大臣賞 ソニー、ソニー生命保険 ソニーシティの空調システムの構築と運用
商務情報政策局長賞 松下電工 ホームエネルギーマネジメントシステム ライフィニティECOマネシステム
グリーンIT推進協議会会長賞 日立ソフトウェアエンジニアリング 農業情報管理システムGeoMation Farm
審査員特別賞 富士通 商用車向け運行支援ソリューション
審査員特別賞 沖電気工業 流通店舗網向け省エネシステム
審査員特別賞 スプライン・ネットワーク Toner Saver(トナーセーバー)

経済産業大臣賞を受賞した理由は?

ECO CENTER

 ITの省エネ部門で経済産業大臣賞を受賞したNECの「ECO CENTER」は、大企業や官公庁などのデータセンター向けの省電力サーバ。2008年5月に販売を開始し、京都大学学術情報メディアセンターなどから受注している。

 CPU、チップセット、メモリなどに省電力部品を採用。通常のPCやサーバ用電源の変換効率※は70〜80%だが、ECO CENTERでは変換効率89%の高効率電源を使用、高負荷時の効率だけでなく、軽負荷時の効率もアップさせている。また、サーバの構造を工夫し、冷却効率の最適化をアップさせたことで、冷却ファンの電力消費も抑制した。

※変換効率……入出力される電力が変換される効率を値で表したもの。出力電力を入力電力で割ることで求められる

 ITによる社会の省エネ部門で経済産業大臣賞を受賞したソニーとソニー生命保険(共同申請)の「ソニーシティの空調システムの構築と運用」は、2006年10月に竣工したソニーシティのビル空調管理システム。「高効率冷熱源システム」(外部リンク)をオフィスの冷暖房に利用しているほか、隣接する芝浦水再生センターの下水処理水を冷却水として活用するなど、さまざまな省エネ技術を導入している。

高効率冷熱源システム(出典:ソニー)

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