FXを始めるにあたって、いったいどの通貨で取引すればいいのか、悩む人も多いだろう。FXで取引できる通貨は、米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルの7通貨が主流となっている。株式の銘柄数ほど多くはないが、これ以外にも南アフリカランドや香港ドル、最近では超高金利通貨のトルコリラやアイスランドクローナなどが取引できるFX取扱会社もある。取引できる通貨数は増える傾向にあり、初心者にとっては悩ましい限りだ。
取引できる通貨は多くなっているが、FXのコツは、「自分の得意な通貨を持つ」ことにある。ここでは、まずFXでの基本となる「円から外貨を買う場合」に絞って、どの通貨を取引すればいいか、選ぶ方法を考えてみた。
FXで投資をして利益をあげようと考えるなら、今後値が高くなりそうな通貨を上手に選びたいもの。それには今後、景気が良くなりそうな国を探すことが一番の早道だ。
なぜなら、為替レートを左右する最大の要因となっているのが「その国の景気」だからである。その国の景気が良ければ、世界中から投資家のお金が集まり、金利も上昇してさらに投資対象としての魅力が増し、為替レートも上昇する。逆に、景気に陰りが出てきた国の通貨は、同様の理由で為替レートが下降していく。
ではいったいどうやって、景気が良い、または今後良くなるだろうと思われる国を見つければいいのだろうか? その方法の1つに経済のファンダメンタル(基礎的データ)を使う方法がある。これをファンダメンタル分析という。
ファンダメンタル分析でチェックするのは、主に「株価」と「金利」の動向である。景気が良いと株価と金利が上がる傾向が強いからだ。「GDP」や「雇用統計」といった景気に影響している指標も参考になる。これらの指標の数値が上がっている、または増えているという状態が、景気が良いということを示すバロメーターとされている。
為替レートは、さまざまな影響を受けてつねに上昇下降をくり返しているが、特に流通量が少ない通貨は、その値動きが大きい傾向にある。例えば、2007年の1年間の値動きを見てみよう。為替レートの高値と安値の差が、スイスフランは10円程度なのに対して、ニュージーランドドルは20円程度。倍以上も差がついている。値動きの大きい通貨は、それだけ為替差益で利益を得る可能性も高いが、逆にその分、リスクも高いといえる。
為替レートの値動きの大きさを利用して利益を狙いたい人は、ニュージーランドドルやカナダドル、あまりにも動きが激しい通貨は苦手という人であれば、流通量の多い米ドルやユーロ、といったように、取引する前にそれぞれの通貨の動き具合をチェックしておくといいだろう。
− | スイスフラン | 米ドル | ユーロ | 豪ドル | ニュージーランドドル | カナダドル | 英ポンド |
---|---|---|---|---|---|---|---|
変動幅 | 10円 | 17円 | 20円 | 22円 | 23円 | 28円 | 38円 |
変動率 | 10% | 16% | 13% | 25% | 31% | 29% | 18% |
(C) MoneyLifeNavi. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング