ネットを使っての株式売買、「する派」と「しない派」の理由

» 2008年08月26日 18時26分 公開
[Business Media 誠]

 米国や日本の景気に先行き不透明感が漂っているからだろうか。株式市場の低迷が続いているが、投資資金に変化はあったのだろうか。

 最近1年間で元本(投資した資金)はどのように変化したか、と聞いたところ「減少した(少し減少した+大きく減少した)」が58.7%であることが、マイボイスコムの調べで分かった。逆に「増加した(少し増加した+大きく増加した)」と答えた人は12.7%であることから、個人投資家の投資意欲は低下し、株式取引を手控えている様子がうかがえた。

 また現在も売買をしているという人は21.9%で、2007年の調査と比べ1.5ポイントの減少。今後、インターネットで株式売買を「利用したい」と答えた人は28.2%で、2007年と比べ8.1ポイント、2006年と比べ12.7ポイントそれぞれ減少した。

 インターネットによる調査で、1万5089人(男性46%、女性54%)が回答した。年代は10代1%、20代15%、30代37%、40代29%、50代以上18%。調査期間は8月1日から8月5日まで。

これまでに株式の売買をしたことがありますか? (出典:マイボイスコム)

証券会社の利用、トップは「SBI証券」

 ネットで株式売買をしたことがある人は、どの証券会社を利用しているのだろうか。トップはネット証券で口座数1位の「SBI証券」で37.7%だったが、2007年の調査と比べ3ポイント減少した。以下「マネックス証券」(20.8%)、「楽天証券」(19.7%)、「松井証券」(17.5%)と続いた。また主に利用している証券会社も「SBI証券」(30.3%)がトップ、次いで「楽天証券」(11.7%)、「マネックス証券」(11.0%)、「松井証券」(8.4%)という結果となった。

主にネット取引をしている証券会社(クリックして拡大、出典:マイボイスコム)

 ネットを使って株式売買をしている人は、どのような感想を持っているのだろうか。「元本は減ったが、世界の情勢に目を向けるようになったのは、自分にとってプラスだと思う」(男性38歳)、「日ごろから新聞をよく読んでいます。それをヒントに近い将来こんなことになるかも、と想像して銘柄選びをしていますが、結構好成績をあげています」(女性45歳)、「優待の化粧品がとてもよく、自分ではなかなか高価で買えないので株を買いました。今は株が下がってしまったけど、優待をもらい続ければ、プラスの日が来るかも」(女性29歳)などのほか、手数料が安いといった好意的な意見が目立った。

 一方、ネットで株式売買をしない理由として「ネット証券は担当者とのコミュニケーションが取れないのであまりやりたくない」(男性52歳)、「いつも価格の変動を気にしなくてはならず、休まらない」(男性42歳)、「100万円の差益が出て喜んでいたら、あっという間に元に戻りジェットコースターみたいな感覚だった」(男性52歳)、「テレビでデイトレーダーの主婦を見たことがある。PCにつきっきりで、一喜一憂している姿に恐怖を覚えた」(女性47歳)などのコメントがあった。

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