Appleが躍進、米国第3位のPCメーカーに――Gartner調査

» 2008年07月18日 07時47分 公開
[ITmedia]

 Appleは2008年第2四半期(4〜6月)にPC出荷台数を大幅に増やし、米国第3位のPCメーカーになった。米調査会社Gartnerが7月16日に報告した。

 同四半期の世界PC出荷台数は前年同期比16%増の7190万台。経済情勢は不安定だったが、価格の下落もあって、引き続きモバイルPCの出荷台数が増えたという。

 世界市場ではHewlett-Packard(HP)が首位を維持し、18.1%のシェアを獲得した。同社のPC出荷台数は、市場平均を上回る17.7%の伸びを見せた。2位はDellで、Acer、Lenovo、東芝が続く。

世界市場における各社の2008年第2四半期のPC出荷台数(単位:千台)
社名 2Q08出荷台数 2Q08市場シェア(%) 2Q07出荷台数 2Q07市場シェア(%) 出荷台数伸び率(%)
HP 13,028 18.1 11,129 18.0 17.1
Dell 11,204 15.6 9,190 14.8 21.9
Acer 6,749 9.4 5,676 9.2 18.9
Lenovo 5,580 7.8 4,888 7.9 14.2
東芝 3,137 4.4 2,428 3.9 29.2
その他 32,157 44.8 28,647 46.2 12.3
合計 71,855 100.0 61,957 100.0 16.0
資料:Gartner

 米国市場では、第2四半期のPC出荷台数は前年同期比4.2%増の1650万台。景気減速の中でも出荷台数が伸びたが、メーカーの値引きによるものとGartnerはみている。同四半期には小型ノートPCが米国市場に登場したが、まだ緒に就いたばかりであり、モバイルPC出荷台数に占める割合は3%未満という。

 ベンダー別ではDellが引き続き1位で、31.9%のシェアを占めた。2位はHPで、3位にはAcerを抜いたAppleが躍り出た。Appleは同四半期、出荷台数を38.1%伸ばした。

米国市場における各社の2008年第2四半期のPC出荷台数(単位:千台)
社名 2Q08出荷台数 2Q08市場シェア(%) 2Q07出荷台数 2Q07市場シェア(%) 出荷台数伸び率(%)
Dell 5,254 31.9 4,697 29.7 11.9
HP 4,166 25.3 3,944 24.9 5.6
Apple 1,397 8.5 1,011 6.4 38.1
Acer 1,331 8.1 1,680 10.6 -20.8
東芝 907 5.5 882 5.6 2.8
その他 3,437 20.8 3,607 22.8 -4.7
合計 16,491 100.0 15,821 100.0 4.2
資料:Gartner

 このほかの地域では、EMEA(欧州、中東、アフリカ)で出荷台数が23.5%伸び、日本を除くアジア太平洋地域は18.1%増、ラテンアメリカは23.2%増、日本は8.2%増だった。日本では、企業向けPCの買い換え需要と5万円前後の小型ノートPCが成長要因になったという。

 またこの日、米IDCもPC市場統計を発表。同社の調査では、第2四半期の世界PC出荷台数は前年同期比15.3%増となっている。モバイルPCへのシフトに加え、新製品の投入やベンダーの競争、積極的な価格設定が寄与したという。ただし「景気の圧力は高まっており、今後1年間、PC市場の成長率は低下する見込みだ」とIDCは述べている。

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