世界の半導体設備投資額、2008年は22%減――Gartner予測

» 2008年07月12日 07時58分 公開
[ITmedia]

 景気の先行き不透明感とメモリ市場の低迷により、調査会社米Gartnerは7月10日、2008年の世界の半導体設備投資予測を、4月に発表した前年比19.8%減から22.4%減へと下方修正した。投資額は492億ドルになる見通しという。

 DRAMとNAND型フラッシュメモリの供給過多により、メモリ製品の価格が下落し、利益が圧迫されているとGartnerは指摘している。世界全体ではメモリへの投資は前年から32.1%減少するとみられ、特にDRAMは40.5%減、NANDフラッシュは19%減となる見込みだ。

 2008年は半導体設備投資のすべての分野で2けた台の減少が予測されている。ウエハー製造装置は全体では21.5%減の見通しだが、193ナノメートル(nm)液浸リソグラフィへの置き換えが進むため、リソグラフィ装置への投資の減少は12%程度に抑えられる見込み。ただしデポジション装置、エッチング装置、インプラント装置の投資額は景気後退のあおりを大きく受け、合計で25%減が見込まれるという。

 パッケージングおよび組み立て装置(PAE)への投資は15.2%減の見込みだが、ウエハーレベルパッケージ(WLP)、3DおよびThrough Silicon Via(TSV)プロセスツールなどの最新プロセス向け装置は、大きく伸びる見通し。

 自動テスト装置(ATE)市場は、20.2%減となる見通し。Gartnerの現在の予測では、今年第2四半期から市場が回復の兆しを見せ始め、2009年には回復するという。

関連キーワード

半導体 | DRAM | 下方修正 | NAND


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.