調査リポート
» 2008年06月27日 15時21分 UPDATE

新入社員は“お気楽志向”? 「人並みで十分」が51.9%

超売り手市場だった今年の新入社員は、どんな意識を持っているのだろうか? 「人並み以上」に働きたいという新入社員は減少する一方で、「人並みで十分」という人が増えているようだ。社会経済生産性本部と日本経済青年協議会の調べ。

[Business Media 誠]

 「超売り手市場」「バブル期を超える空前の採用数」といった言葉が飛び交う中で、2008年入社の新入社員は、これまでの新社会人と比べ考え方に変化はあるのだろうか。

 社会人生活を「仕事中心」に送ると答えた新入社員は、バブル期(1988年〜1993年※)の4%を底に2006年は9.7%、2007年は9.6%、2008年は9.5%と10%前後を推移。逆に「生活中心」という回答はバブル期の23%をピークに、2007年は10.6%、2008年は10.7%と10%ほどを推移していることが、非営利の財団法人「社会経済生産性本部」と社団法人「日本経済青年協議会」の調査で分かった。ここ数年の傾向を見てみると、新入社員の「仕事中心」志向は上げ止まり、「生活中心」志向は下げ止まっているようだ。

 また「人並み以上に働きたい」という人は、2007年と比べ42.8%から38.5%に減少する一方で、「人並みで十分」は47.9%から51.9%に増加。超氷河期(1995年〜2002年※)と言われた2001年は「人並み以上が48.2%、「人並みで十分」が38.7%と、いずれも10ポイントほどの違いが出た。「売り手市場を背景に、バブル期に見られたような、『お気楽志向』が浮上しているのかもしれない」(同)としている。

※バブル期、超氷河期の期間は社会経済生産性本部の発表によるもの。

 超売り手市場を経験した新入社員だが、社会の先行きについてはどのように感じているのだろうか。「世の中は、いろいろな面で今よりも良くなっていくだろう」が2007年の48.5%から42.9%に減少、逆に「世の中は、いろいろな面で今よりも昔の方が良かった」が同44.1%から同48.1%に増加した。「2007年秋あたりからのサブプライムローン問題、原油価格の高騰、インフレ懸念といった現象を受けて、これからの会社員生活が必ずしも順調とはいかない可能性を懸念している」(社会経済生産性本部)

yd_work.jpg 仕事中心/生活中心の経年変化(出典:社会経済生産性本部、日本経済青年協議会)

会社を選ぶ際に重視する点は?

 新入社員は会社を選ぶとき、どのような点を重視しているのだろうか。「自分の能力、個性が生かせるから」が最も多く28.3%、次いで「仕事が面白いから」(23.8%)、「技術が覚えられるから」(13.6%)が上位を占めた。個人の能力に関連する項目に比べ、勤務先企業に関する「一流企業だから」(5.0%」、「経営者に魅力を感じて」(4.3%)、「福利厚生施設が充実しているから」(1.9%)を重視している人は少ないことから、「新入社員の意識が『就社』より『就職』に変化しているようだ」(社会経済生産性本部)としている。

 就職することについて、新入社員はどのように感じているのだろうか。13の質問項目から「そう思う」「そう思わない」まで4段階で回答してもらったところ、全体的に積極的な姿勢がうかがえた。若い世代といえば「人間関係にドライ」といったイメージを持つ人もいるかもしれないが、「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」(95.9%)が最も多く、職場の人間関係に期待を寄せているようだ。その一方で「仕事をしていく上で人間関係に不安を感じる」(65.1%)も多く、職場の人たちと“うまくやっていけるかどうか”が関心事になっている。

yd_work1.jpg 企業の選択理由(出典:社会経済生産性本部、日本経済青年協議会)

 2008年度新社会人研修村に参加した新入社員に調査票を配布し、その場で3833人(男性60.0%、女性39.9%、不明0.1%)が回答した。年齢は22歳が最も多く41.6%、次いで23歳が13.6%、18歳が15.1%。参加した企業の業種は卸小売が27.7%で最も多く、次いで製造が19.6%、そのほかサービスが17.5%、会社規模では5000人以上が28.2%、1000〜1999人が16.3%、500〜999人が15.3%。調査期間は3月5日から4月30日まで。

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