FXにハマる3つの理由石川英彦の「FXハマリ道」(1/3 ページ)

» 2008年06月20日 12時00分 公開
[石川英彦(マネーライフナビ),Business Media 誠]

編集部より

 今回からこの連載を執筆する石川英彦氏は、FP会社の代表として活躍しています。FPは「お金の専門家」と言われることがありますが、あくまで「クライアントに適したお金との付き合い方をアドバイスできる専門家」。金融機関や運用会社の人、税理士、社会保険労務士などとはまったく違いますし、もちろん投資の専門家でもないと思います。

 収入は増えないのに、物価は高くなる一方の昨今。働く我々が生活を守るには、何らかの防衛策が必要です。石川氏の持論は、「自分にあったお金との付き合い方を考えるべき」。節約が得意な人は節約すればいいし、投資が得意な人は投資をすればいい。もっと働けるなら、がんばって収入を増やすのもいい――というものです。

 自身も毎日忙しく働くビジネスパーソンの1人である石川氏が、“一利用者”として最近ハマっていると話すのが、FX(外国為替商品取引)です。本連載では、石川氏がFXとどう付き合っているか、実際に取引を行ううちに見えてきたこと、考えたことをつづっていきます。第1回では、氏がなぜFXを始めたのかを振り返りながら、FXのどこが面白いのかを考えます。


面倒くさがりでも投資ができるようになった背景

 筆者は会社を設立して12年になるが、仕事柄、これまでいろいろな金融商品を試してきた。株式はもちろん、投資信託や先物、金に至るまで、本当にいろいろ試している。

 最初はいつも、何がなんだか分からないまま、「とにかくやってしまえ」というノリ。例えば株を始めたのは1996年。このときはいわゆる「日本版ビッグバン」で、日本でも金融自由化が始まり、株式の手数料が自由化されて株取引のハードルがグッと下がったタイミングだった。

 今では、数万円の取引単位から始められるし、さらに最近ではネットを使って簡単に取引できるようになったので、面倒くさがりの筆者でも、株式や投資信託は本当に取引がしやすくなった。

とにかくFXを始めてみた

 ハードルが下がったと言えば、1998年の外為法改正もその1つだ。外国為替とは各国の通貨を交換することで、その取引が自由化された。それまでは国が許可した銀行しか外貨の取り扱いはできなかったが、その規制が撤廃され、個人や企業が自由に為替取引ができるようになったのだ。その中で生まれたのが、本連載のテーマ「FX」である。

 外為法が改正された1998年に、ひまわり証券が初めてFXを開始した。その後、自由化の後押しもあって、今やFX業者は100社以上存在するといわれる。

 FXはForeign Exchangeの略で、外国為替取引という意味だ。外貨預金や外貨MMFなど“外貨建て”の商品とは異なり、まさに通貨そのものを取引できることから、FXと呼ばれている。正式には「外国為替証拠金(保証金)取引」と言い、例えば10万円を預け入れた場合、普通の外貨預金同様、10万円分の取引もできるが、20万円分、30万円分と、元手の数倍の取引もできる。

「元手の10倍の取引とは(1ドル100円の場合)」

 この“証拠金”こそがFXのポイントだ。小さな元手で大きな取引ができるわけだが、うまくいけば利益は大きくなる代わり、失敗すれば損失も大きくなる。

 筆者もまずは“やってしまえ”というノリで、2年ほど前からFXを始めた。ちょうどブームが始まったころだったが、今も飽きることなく“すっかりハマっている”のだ。

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