M1、F1層が注目するのは「Wii Fit」

» 2008年06月12日 15時04分 公開
[Business Media 誠]

 20〜34歳までの男性(M1層)と女性(F1層)が最も注目する2008年上半期のワードは、任天堂のゲームソフト「Wii Fit」であることが、M1・F1総研の調査で分かった。Wii FitはM1とF1の両方でトップ、2位はM1で「世界のナベアツ」、F1で「エド・はるみ」と、いずれもお笑い芸人がランクイン。3位はM1で「モバイルSuica」、F1で米国出身の演歌歌手「JERO」だった。

 Wii Fitが高い支持を得た理由に「健康意識の高まりがある中、家庭でゲームを楽しみながら運動ができる手軽さやみんなで一緒になって楽しめる点が高く評価された。ごく簡単なことで日頃の運動不足や食べ過ぎへの罪悪感を払拭したい心理や、誰かと経験を共有したいという気持ちがあるのでは」(M1・F1総研)と分析した。

 M1・F1総研は、電通とリクルートの合弁会社Media Shakersが運営している。フリーペーパーの「R25」「L25」「Hot Pepper」の読者にアンケートを実施し、その中から40個のワードを選んだ。そしてインターネットを使って、「お気に入り度」「話題性」「新規性」の3項目を5段階で評価し、算出した。回答したのはM1・F1の計1000人。

2008年上半期M1・F1グランプリのトップ10(出典:M1・F1総研)

M1・F1が注目した話題のモノ、背景に3つの傾向

 M1・F1総研は、2008年上半期に流行・話題になった商品やサービスなどに3つの傾向があると分析した。1つは「主体的な貢献」で、献身性や一体感を感じられるものに共感するなど、“仲間”として主張する姿に感情移入する、としている。このほか「リアルへの回帰」は過去に流行ったものを自分なりに選択したり、自分のできる範囲で罪悪感を払拭するなど、自分の身の丈を考えた“現実的な理想”に反応する、ということ。また「脱社会価値」として、先入観を打破してくれるギャップに魅力を感じたり、おバカを隠さずさらけだしている姿に共感。社会に押し付けられている感覚がないものを好む、傾向があるとしている。

3つの傾向 流行・話題などになったモノなど
主体的な貢献 そばにいるね、薔薇のない花屋、HEROES、モンスターハンターポータブル、2nd G
リアルへの回帰 Wii Fit SOYJOYストロベリー、Perfume、クルム伊達公子
脱社会価値 エド・はるみ、JERO、MacBook Air、羞恥心、世界のナベアツ

 2007年上半期の1位は「PASMO」、2007年下半期はお笑い芸人の小島よしおさんだった。2007年下半期は「自分が良いと思ったことを素直に行動するという、『自分軸』を大切にし、『自分軸』で判断する傾向があった」(M1・F1総研)。こうした傾向は続いており、今期は「自分軸の意識化」とM1・F1総研では位置付けている。

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