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» 2008年05月29日 19時19分 UPDATE

ゆとり教育世代の就職活動、相談する相手は誰?

授業時間や学習内容が少ない新学習指導要領の下で学んだ“ゆとり教育世代”。つめこみ教育で育った世代との違いはあるのだろうか? レジェンダ・コーポレーションの調査によると、就職活動において、ちょっとした傾向があるという。それは……。

[土肥義則,Business Media 誠]

 授業時間や学習内容が少ない新学習指導要領の下で学んだ、いわゆる“ゆとり教育世代”の学生は、4年制大学卒業の場合2010年4月から企業に入社してくる。

 就職氷河期が終わり、一般に売り手市場といわれる2009年4月入社組の就職活動を分析すると、すでに“ゆとり世代的”な傾向が現れているという。就職活動における、ゆとり世代的特徴とはどのようなものなのだろうか?

※(編集部より追記)具体的に“ゆとり世代”が何年生まれの人たちを指すかには諸説ありますが、1987年生まれで2010年4月以降に企業へ入社予定の学生(4年制卒の場合)を呼ぶのがもっとも一般的です。本記事掲載時、2009年4月入社予定の新社会人を“ゆとり教育世代”としていましたが、この見解に沿うと、2009年4月入社の新社会人は旧指導要領下の教育を受けた最後の世代ということになります。この点を訂正するとともに、記事を再掲載させていただきます。ご指摘いただいた読者の皆さまにはお詫びとお礼を申し上げます。

大企業志向で、親に喜ばれる企業を選ぶ

 2008年4月に入社した新社会人と、2009年4月に新社会人となる学生を比べると、就職活動で迷った時の情報源に違いがあるようだ。2008年4月入社の新社会人は「(就職活動で迷った時)人事や企業の先輩」(31.9%)などに相談した人が最も多かったが、2009年4月の新社会人は「友人や教授、親」(35.2%)に相談する傾向があることが、人材会社のレジェンダ・コーポレーションの調べで分かった。

 親や友人に相談するのが最も多かったのは「文系女性」で38.0%(昨年と比べ10.3ポイント増)、次いで「文系男性」で35.0%(同11.5ポイント増)と、伸び率を見ると文系男性がトップ。この結果についてレジェンダ・コーポレーションの藤波達雄社長は、企業側とコミュニケーションをとるよりも、身近な人物を選ぶのは「最近の学生に見られる“ゆとり世代的特徴”」と分析する。

 また調査時点(5月14〜20日)で、69.9%の学生は内定を獲得しているが、全体の50.8%はまだ就職活動を続けていることが浮き彫りになった。「ゆとり教育世代の学生は大企業志向が強く、親に喜ばれる企業を選ぶ傾向がある」(藤波社長)

 インターネットによる調査で、2009年3月卒業予定の大学4年生と大学院生(大学:73.9%、大学院24.7%)を中心に4791人(男性48.1%、女性51.9%)が回答した。調査期間は5月14日から5月20日まで。

yd_shushoku.jpg 就職活動で迷った時の情報源は? (クリックして拡大、出典:レジェンダ・コーポレーション)

就職活動での負担は「交通費」

 自分の就職活動を振り返ると筆記試験や面接などがうまくいかず、苦い思い出があるという人もいるだろう。新社会人に就職活動で一番負担になったことを尋ねると「交通費」が最も多く37.2%、次いで「応募時の書類作成」(24.7%)、「学業の両立」(13.9%)、「面接」(7.6%)という結果が出た。「就職氷河期の頃は1日数社訪問する学生も多く、タクシーを使って回っていた。最近では役員面接で交通費を出す企業も増えていることから、“甘い学生”が増えているのかもしれない」(藤波氏)

yd_shushoku1.jpg 就職活動で一番負担に感じたものは? (クリックして拡大、出典:レジェンダ・コーポレーション)

 目標とする年収を聞いたところ、就職活動前の平均は805万円だったが、就職活動後は980万円と175万円も増加している。最も高額の年収を挙げたのは男子大学院生で平均1184万円、最も少なかったのは女子大学生で平均630万円。「就職活動を続けていくうちに年収というものを明確にイメージし始めたのかもしれない」(藤波氏)。ちなみに厚生労働省によると、2006年に入社した大学院卒の初任給は22万4800円、大卒は19万6300円と、理想と現実とのギャップはかなりあるようだ。

3社以上の内定をもらった学生の特徴は?

 すでに3社以上の会社から内定を獲得した学生は、どういった就職活動をしてきたのだろうか。3社以上の内定をもらった学生のエントリー企業数は平均65.4社で、全体と比べ2.8社多い。このほか企業説明会への参加や面接回数など、内定2社以下の学生と比べ積極的な行動が目立った。

 また2009年の新社会人全体にいえる特徴として、親や友人など身近な人に相談する学生が増えていたのに対し、同世代でも3社以上の内定をもらっている学生は、人事や企業の先輩と面接する人が多かった。

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