ANAが世界初の試み、CO2の総排出量目標を設定

» 2008年05月23日 15時08分 公開
[Business Media 誠]

 ANAグループ(全日空)は5月22日、中期環境経営計画「ANA エコロジープラン 2008-2011」を策定した。京都議定書の約束期間(2008-2012)に入ったことを受けて、全日空では新型機の導入などにより、CO2総排出量の目標を掲げた。

 CO2総排出量目標は国内線2008年度〜2011年度の期間中、年470万トン以内(期間中で1880万トン以内)にするとした。これまで輸送距離に応じてCO2削減目標を設定した航空会社はあったが、総排出量の削減目標を策定したのは航空業界では初めて。2006年度の国内線CO2排出量は約490万トンであるため、期間中は年平均20万トンを削減することになり、これは約5万世帯が1年間に排出するCO2に相当する。

 全日空は現在就航中のボーイング767型機に替えてボーイング787型機を投入することで、約20%のCO2が削減できるという。さらに機体やエンジンを洗浄することで、機体の重量を軽くしたり、エンジンの回転率を上げるほか、食器の軽量化などを図ることでCO2削減を目指す。また国内線を含めたCO2削減目標として、2011年度に飛行距離に応じて10%削減(2006年度比)の目標を設定した。

 全日空では6月1日から7月10日まで、今回で3回目となる環境フライト「e-flight」を実施する。期間中は機内で環境に関する番組を放映するほか、e-flightロゴマークを塗装した飛行機を合計20機運航し、環境啓発活動を推進していく。

(出典:ANAグループ)

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