情報収集はオンラインで、購入は店頭で――米調査

» 2008年05月20日 08時14分 公開
[ITmedia]

 非営利団体Pew Internet & American Life Projectは5月18日、インターネットが購買決定プロセスで果たす役割についての調査報告を発表した。楽曲、携帯電話、新居を昨年購入(新居の場合は賃貸も含む)した人を対象に実施した調査によると、インターネットが情報収集に果たす役割は大きいものの、最終的な購買決定の鍵にはなりにくいようだ。

 購入検討のための調査に使用した情報源のトップ3は、楽曲購入の場合はラジオ、テレビ、映画(83%)、友人、家族、同僚(64%)、バンドやアーティストのWebサイトやサンプル楽曲配信といったオンラインツール(56%)。携帯電話の場合、専門家や店員のアドバイス(59%)を挙げた人が最も多く、以下、複数の店舗を見て回った(46%)、インターネット(39%)と続く。新居の賃貸または購入の場合では、インターネットを使用した人は49%で、新聞広告(49%)と並びトップ。次いで不動産業者のアドバイス(47%)だった。

 このように、多くの人が製品の調査にネットを利用しているが、ネット上の情報が実際の購入決定に大きな役割を果たしたとの回答は、音楽では7%、携帯電話では10%、不動産では11%と比較的少ない。

 また、ネットが情報収集に役立ったとの回答は多いが、実際にオンラインで商品を購入したとの回答は少ない。楽曲情報の収集にネットを利用した人のうち、ネットが楽曲やアーティストをよりよく知るのに役立ったとの回答は68%、購入代金を節約するのに役立ったとの回答は42%だったが、一番最近の楽曲購入がオンライン経由との回答は全体の22%にすぎず、74%は店頭での購入だったという。携帯電話の場合は、ネット情報により購入モデルを変更したとの回答は48%、より機能の充実した携帯電話の購入につながったとの回答は43%だったが、実際にオンラインで携帯電話を購入したのは全体の12%にすぎなかった。

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