ニュース
» 2008年05月01日 17時49分 UPDATE

テイクアウト中心「紅茶専門店」は成功するか? ――紅茶エスプレッソカフェ「ハッティー」 (1/2)

東京・恵比寿にオープンした「tea espresso HATEA」は、1杯300円前後、テイクアウトも重視するなど、シアトル系コーヒーカフェを意識した新しいスタイルがウリ。“紅茶なのにエスプレッソ”の狙いとは?

[豊島美幸,Business Media 誠]

 デパートなどにレストランや生活雑貨店を出店するゆとりの空間は4月30日、「手軽に楽しむ上質な紅茶」をコンセプトに、紅茶専門店「tea espresso HATEA(ハッティー)」の第1号店を東京・恵比寿に開店した。

 「ハッティー(HATEA)」とは、象を意味するヒンズー語「ハッティー(HATHI)」と「ティー(TEA)」を合わせたもの。「ハッピーなティータイムを」という意味も込めたという。紅茶葉を運ぶ象は、同店のシンボルマークにもなっている。

mt_misezentai.jpgmt_2kaikyakuseki.jpg

mt_nikai.jpgmt_zou.jpg シャンデリアや象の絵などがアクセントの店内は、アイボリーとダークブラウンを基調に、パープルを指し色にした大人の空間だ。天井高の1階はとくに開放的。営業時間は7時〜22時30分。土日・祝日は7時30分〜。1階12席、2階26席の計38席。2フロアで計30.56坪

 ハッティーでは気軽に立ち寄れてテイクアウトもできる、カジュアルなカフェ形態を採用した。スターバックスなど既存カフェの紅茶版といったところだ。料理家で同社社長の栗原心平氏は、価格・雰囲気とも「従来のティーサロンにありがちな入りにくさを払拭するため」と話す。

 価格は主力商品の「ティーエスプレッソ(ホットのみ)」のシングルが290円、ダブルが340円。同じく「ティーラテ(ホット・アイス)」のSサイズが330円、Mサイズが380円、Lサイズが430円など「気軽に来店できる設定」だ。イートインとテイクアウトの顧客比率は65対35を想定しているという。

注文からわずか90秒程度で、本格的な紅茶が味わえる

mt_rate.jpg 「最も泡立ちがいい」というリッチミルクを使用し、ふんわりクリーミーに泡立てた「ティーラテ(ホット)」。ミルクは無料で低脂肪乳や無脂肪乳に、50円で豆乳に変更可能
mt_mag.jpg 容量320ミリリットルのオリジナルマグ(1400円)はブラックとホワイトの2色用意。オリジナルマグに限らずマイマグカップ持参で、ドリンクが20円引きになる(クリックするとフロスト状になった外部カップを見ることができます)

 最大のこだわりは、コーヒー用のエスプレッソマシンで高濃度の紅茶エキス「ティーエスプレッソ」をベースにしていること。えぐみや渋みを取り除き、独特の酸味を効かせたこのベースに、プラスアルファを合わせてドリンクメニューを構成する。

 例えば「ティーラテ」はミルクを、「ティートニック(アイスのみ、S340円、M390円、L440円)」は炭酸水を、「コンフィチュールティーラテ(ホット・アイス、S420円、M470円、L520円)」はコンフィチュール(ジャム)とミルクをそれぞれ加えたものだ。

 そのほか、「女性に人気」だというスパイシーな「ジンジャーチャイ(ホット・アイス、S360円、M410円、L460円)」「シナモンチャイ(同)」、キャラメル風味のティーエスプレッソがベースの「キャラメルフレーバー ティーラテ(ホット・アイス、S350円、M400円、L450円)」などがある。

 スピードにもこだわった。注文してから口にできるまでの時間が約90秒と、少なくとも3分はかかってしまう既存の紅茶専門店より圧倒的に短い。

茶葉を3分以上蒸らす、伝統的な淹れ方が紅茶カフェ出店を妨げた!?

 紅茶専門店では本場イギリスの正式な紅茶の淹れ方を採用している場合が多い。これは葉の大きさにもよるが、まずティーポットに入った熱湯の中で3分以上葉っぱを蒸らす。そして広がった葉から十分に味を引き出せてからティーカップに1杯分の紅茶を注ぐというものだ。

 この方法ならティーバッグに閉じ込められた茶葉と違い、紅茶のうまみを最大限に引き出すことができる。しかし手間がかかるうえ、1口目を飲むまでに準備開始から3分は必要だ。これでは気軽に楽しみたい人や時間がない人の足は遠のくだろう。かと言って手軽なティーバッグは品質に限界がある。

 つまり本格的に紅茶を味わうには、茶葉を十分に開かせる必要上「すぐ」とはなりづらい。街に本格コーヒーを手軽に楽しめるカフェがひしめく一方、紅茶のカフェはほぼない背景に、こうした茶葉事情が大きなウエイトを占めていることに目をつけた同社が、問題解決に乗り出した。

 「もっと手軽に紅茶を楽しみたいという潜在ニーズのあることが、事前調査で分かった」と栗原氏。本格紅茶をすばやく提供することでニーズを満たせないだろうか――。このとき同社が目を付けたのが、ある“秘密兵器”である。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -