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» 2008年04月26日 11時08分 UPDATE

神尾寿の時事日想・特別編:PASMOで割引になるコインパーキング――首都圏でパーク&ライド開始 (1/2)

駅まではクルマで、そこから先は電車で……都市部の渋滞を解消し、環境汚染を防ぐ「パーク&ライドサービス」が首都圏でもスタートした。割引額は200円。第1号の埼玉県幸手駅前駐車場のようすを動画でお伝えしよう。

[神尾寿,Business Media 誠]

 都心部にクルマで乗り入れると、渋滞と駐車場探しで一苦労。かといって、自宅から最寄り駅は歩きでは遠く、クルマじゃないと面倒くさい――都市部郊外のベッドタウンに住んでいると、そう感じることはないだろうか。

 都市部周辺でクルマから公共交通への“乗り換え”を促し、都市の渋滞を緩和する。その結果、排出ガスによる環境汚染やガソリンのムダを減らせる。これが「パーク&ライド」のコンセプトだ。もともとは都市渋滞に悩まされていた米国でスタートし、その後、欧州にも拡大。昨今は都市部へのクルマ乗り入れ規制(トランジットモール)や渋滞課金(ロードプライシング)と組み合わせるケースが増えてきた。以前、紹介したカーシェアリング(参照記事)と同じく、“クルマ依存”の在り方を見直し、賢い交通社会を作るための取り組みの1つである。

 日本でも昨年7月に、コインパーキング事業者最大手のパーク24と、大阪市交通局、日本信号、大阪メトロサービスが共同で、関西の交通系ICカード「OSAKA PiTaPa」の利用履歴を用いたパーク&ライドシステムの導入を行うなど(参照記事)、新たなサービス形態として取り組みが拡がり始めている。

 そして4月20日、パーク24と東武鉄道が、首都圏で初めてとなる交通IC連携のパーク&ライドの商用サービスを開始した。これは首都圏で普及する「PASMO」Suicaにも対応)を使い、“電車に乗った人は駐車料金を割引する”というものだ。

 今日の時事日想は特別編として、パーク24のこのサービスが導入された「タイムズ幸手駅前」駐車場を取材。首都圏初のパーク&ライドサービスの状況と、今後の可能性についてレポートする。

ay_park24_02.jpg 「タイムズ幸手駅前」駐車場は、東武鉄道幸手駅(写真後方)のすぐ近くにあり、89台の収容力を持つ。1日あたりの最大料金は600円と安く、電車に乗り換えてパーク&ライド割引を利用すれば400円で駐車できる

Suica/PASMOの降車履歴を参照して割引

 今回、パーク24と東武鉄道の共同事業としてパーク&ライドに対応したのは、「タイムズ幸手駅前」(東武日光線幸手駅)と「タイムズ新座志木」(東武東上線志木駅)の2カ所(参照記事)。駐車台数は前者が89台、後者が368台と、いずれも大型の駐車場だ。両駐車場とも駅に隣接しており“クルマから電車に乗り換える”には利便性の高い立地になっている。

 今回、導入されたパーク&ライド対応のタイムズでは、精算機にリーダー/ライターが2つ搭載されている。1つは「PASMO/Suicaの降車情報」を参照するためのもの、そしてもう1つが「PASMO/Suica決済」をするためのものだ。

 パーク&ライドサービスを利用するには、出庫時に駐車券を挿入し、パーク&ライド開始ボタンを押す。その後、幸手駅での下車時に利用したPASMO/Suicaをパーク&ライド用のリーダー/ライターにかざすと、IC内の駅降車履歴と駐車日の照合が行われて、一律200円が割引される。その後の支払いは、現金、クレジットカード、PASMO/Suica決済のいずれかを利用できる。

ay_park24_03.jpgay_park24_04.jpg パーク&ライドといっても、通常時と大きく操作は変わらない。出場ゲートの脇にある精算機を使って精算するのも同じ

ay_park24_05.jpgay_park24_06.jpg パーク&ライドの利用は、専用の開始ボタンを押した後に、パーク&ライド用のリーダー/ライターにPASMO(またはSuica)のカードをかざして行う

ay_park24_07.jpgay_park24_08.jpg 降車履歴の確認がとれると、自動的に200円が割引される

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