『若者はなぜ3年で辞めるのか?』という本が数年前に話題を集めたが、この4月から働き始めた新社会人たちは、どれだけの期間それぞれの会社で働きたいと考えているのだろうか? イーキャリアプラスの調査によると、「今の会社でどれだけ働きたいか」という質問に対し、「定年まで」の回答が23%で1位となった。「キャリアアップのチャンスがあれば転職する」が15.5%、「10年以上」が12.8%、「3年以内で転職・独立を考える」が10.3%と続く。
転職サイト「イーキャリアプラス」によるアンケート調査で、入社後2週間を経過した2008年度入社の新社会人400人(うちインターネット関連業界勤務100人)が回答した。調査期間は4月12日から4月15日まで。
平成18年版国民生活白書によると、「新卒時の求人倍率が低いほど卒業後3年目の離職率が高まる」という。求人倍率が低いと思い通りの就職ができず、その後希望する仕事に就くために離職することがあるためだ。リクルートワークス研究所の第 24 回ワークス大卒求人倍率調査(2008年卒)によると、2008年3月の大卒求人倍率は2.14倍と16年ぶりに2倍を超えた。「定年まで同じ会社で働きたい」という新社会人が目立つ背景には、売り手市場の就職戦線で多くの若者たちが希望通りの会社に入ることができたということがあるだろう。
4月に入社した若者の多くは1985年生まれ。同世代にはプロゴルファーの宮里藍、女優の宮崎あおいなどがいる。小さな頃から1つの分野に打ち込んできた彼女たちの姿が、同じ会社でキャリアを積み重ねていきたいという新社会人の良いお手本となるかもしれない。
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