片付けが上手な人にあって、下手な人にない「3つの力」郷好文の“うふふ”マーケティング(1/2 ページ)

» 2008年04月17日 13時41分 公開
[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

 マーケティング・リサーチ、新規事業の企画・開発・運営、海外駐在を経て、1999年よりビジネスブレイン太田昭和のマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略、業務プロセス改革など多数のプロジェクトに参画。著書に「ナレッジ・ダイナミクス」(工業調査会)、「21世紀の医療経営」(薬事日報社)、「顧客視点の成長シナリオ」(ファーストプレス)など。現在、マーケティング・コンサルタントとしてコンサルティング本部に所属。中小企業診断士。ブログ→「マーケティング・ブレイン」


 4月の新年度を半月も過ぎて、まだ手を付けられずに後ろめたさを感じていることがある。それは自宅の机周りの“片付け”だ。本、CD、手帳、帽子、雑誌、フリーペーパー、ケーブル、薬、スキンクリーム、郵便物……机周りのシルエットだけを見れば、まるで“宇宙戦艦ヤマト”。砲台もあればレーダーもあり、電線もあり、照明灯もあり、さまざまなモノが、そこかしこに凹凸を作っている状態だ。ああ片付けたい。

オンナ独りは片付けがアブない

 片付け上手ではないけれど、下手とまでは言いたくない。小雪さんが主演したテレビ番組『佐々木夫妻の仁義なき戦い』は、弁護士夫婦のバトル&ラブコメディ(2008年1月20日〜3月23日放映)。小雪さん扮する佐々木律子の片付け下手さかげんに、稲垣吾郎さん演じる佐々木法倫がガクゼンとするのがバトルの発端。洋服は脱ぎ捨てっぱなし、CDの中身とケースはバラバラ。タンスの扉を開ければ、ダンプが荷台を傾けて土砂を落とすように、服やらバッグやらベルトやらがドドッと飛び出してくる。

法律事務所のデスクも乱雑、『佐々木夫妻の仁義なき戦い』公式Webサイトより

 筆者の実家は部屋を貸していたが、だいぶ前に入居していた女子大生はすさまじかった。何かの折に大家たる母が、その女子大生の部屋に入る必要ができた。不在の部屋に合鍵で入ると、母はすっとんで戻って来て「一緒に入って!」と息を詰まらせながら言う。「ひょっとして自殺でもしたのか?」と思い踏み込むと、部屋の真ん中に“洋服のこんもり山”。クリーニングに持って行くのではなく、脱ぎ捨てては着ているようだった。足の踏み場はモノとモノの間にある。台所は血のりではなく食べ残しの付着した無惨な皿。お風呂場兼トイレは怖くて立ち入れず、部屋の空気さえも汚染を感じた。

 それ以来、一般理論としてオトコよりオンナが片付け下手だと信じていた。母もオンナ独りに貸すのはすっかり懲りて、不動産屋に「オンナ独り以外」とお願いしていた。

ブラックホールで片付けますか?

 2人のオンナから帰納的に類推できるのは、片付け下手は「見えなければいい、とにかくしまっちゃえ」という思考だということ。そんな彼女たちの部屋に、彼氏が急にやって来たときに役立つグッズがこれだ。

 

 「Black Hole(ブラックホール)」。ネーミングからしてアブないが、使わないときは小さな丸い輪とシートにしか見えない。使うときは輪を広げて(1)ボール状の容れ物に。これを壁に張るとあれこれ入るモノのブラックホールができる。

 あれもこれも入れて片付けておくと「君は片付け上手なんだね」とカレシが言う。だが、ふと壁のオレンジ色のオブジェに気付き「これは何?」とカレが押せば、中身が飛び出してしまう。結婚の二文字を見直す“手切れグッズ”にもなるかもしれないので、注意が必要。

弾力性シートでギュウギュウとモノのおしくらまんじゅう
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