象印マホービンでは、1年間ロック DE お茶キャンペーンを続けた成果を、どのように見ているのだろうか。
「おかげさまでステンレスボトルの売り上げは非常に好調です」と話すのは、象印マホービンの樋川潤氏。「(象印マホービンの)マグボトルの売り上げは、前年度比で200〜300%に伸びました。中心は350ミリリットルタイプです。ステンレス製まほうびん協議会全体でも、2006年に687万本だった販売本数が2007年には898万本と、130%に増えています。ステンレス製まほうびんの売れ筋を見ると、以前の主流だったコップ付き魔法瓶ではなく、直接容器に口を付けて飲むマグボトルタイプが今は人気です」
ステンレスボトルの売り上げが裏付けるように、マイボトルを持ち歩く人の数は増えていると見る。「電車の中などで、ボトルから飲み物を飲んでいる人を見るようになりました。1年前と比べると、ライフスタイルとして定着してきていると言えるのでは。試行錯誤もあったが、好調な1年間だったと思います。大切なのは継続することだと思うので、これからも毎年新メニューを提案していきたい」
象印マホービンとしては、お茶に限らず「マイボトルを持ち歩くというスタイルを普及させたい」というスタンスだ。日本茶を販売する給茶スポットのほかに、カフェと提携して、珈琲や紅茶といったテイクアウトメニューをマイボトルに入れて販売する「どこでもカフェ」も展開している。
どこでもカフェはロック DE お茶よりも前からの取り組みだが、全国に22店舗で、都内にも4店舗しかなかった。4月10日からは、珈琲豆の焙煎・販売を行うチェーン店「やなか珈琲店」の14店舗が加わり、都内18店舗に増える。「(やなか珈琲店のように)地元のチェーン店と組むなどして、どこでもカフェを増やしていきたい。年内には50〜60店舗にしたいと思っています」(樋川氏)
売れ筋だという350ミリリットルタイプのマイボトルは、水分をよくとる人ならあっという間に飲み干してしまう量だ。給茶スポットでも、どこでもカフェでも、途中で「飲み物を買う」場所はどうしても必要になる。これからの1年でどれくらいマイボトルが普及し、給茶スポットが増えるのか。また1年後に期待したい。
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