投信購入未経験者、1番の理由は「何を選んでいいのか分からない」

» 2008年03月21日 18時30分 公開
[Business Media 誠]

 多くの人から資金を集め、投資信託会社が運用する投資信託。少額(1万円〜)から投資できる商品が多いため、ここ数年、個人投資家の間で購入者が増えているが、一体どれくらいの金額を運用しているのだろうか?

 これまでに投資信託を購入したことがある人(556人)に、投資信託での運用額を聞いたところ、「100万円以上200万円未満」が最も多く15.8%、次いで「50万円以上100万円未満」(13.7%)、「500万円以上1000万円未満」(9.7%)であることが、楽天リサーチの調べで分かった。また投資信託で1000万円以上運用している人は8.6%と、約1割は投資額が大きいことも明らかになった。

 インターネットによる調査で、20〜60代の男女2000人が回答。調査期間は2月21日から2月22日まで。

海外投資先、人気は中国からインドへ

 2007年の株式市場は日本株が低迷する一方で、新興市場を中心に海外株は堅調だった。この影響を受け「投資信託でも新興市場の株式を組み入れた商品に人気がある」(ジョインベスト証券)という。今後、投資信託を購入したいと思っている人は、投資先としてどの国に興味があるのだろうか?

 関心のある投資先は「日本」が最も多く48.5%、次いで「インド」(44.5%)、「中国」(28.0%)、「欧州」(19.6%)という結果となった。「北米」については11.4%と、11項目中8位であることから「サブプライムローン問題の影響がうかがえる」(楽天リサーチ)

 ただ投資信託を購入したことがある人(338人)に限ると、最も興味がるのは「インド」(54.1%)で、日本(37.3%)や中国(32.0%)を大きく上回る。投資信託への投資経験者は、一般的にハイリスクハイリターンといわれている新興国(インド、中国、ロシアなど)への投資を選ぶ傾向があるようだ。また経験者、未経験者のいずれも、インドが中国を1〜2割上回るなど、「個人投資家の関心は、この数年で中国からインドにシフトしている」(楽天リサーチ)

投信購入の未経験者、3割は「商品の選び方が分からない」

 購入経験者の海外志向が強まる一方で、購入未経験者が関心がある投資先として挙げたのは日本が圧倒的に多い(56.5%)。また購入未経験者の30.8%は商品の選び方が「分からない」と答えている。

 今後、投資信託を購入したいと思っている人は、どの金融機関を選ぼうとしているのだろうか? 最も多かったのが「証券会社」で45.6%、歴史が古く窓口で購入できる点を支持する声が多かった。次いで「ネット証券」(33.9%)、「都市銀行」(20.8%)だったが、過去の購入先と比較すると、ネット証券が17.9ポイント、ネット銀行が11.5%ずつ増えており、ネットを使った利用者が増えているようだ。

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