日本ポラロイドは2月21日、インスタントフィルムの生産を2008年夏までに終了すると発表した。カメラのデジタル化が進み、フィルム需要が減少したため終了を決めた。
インスタントカメラは昨年4月に生産を終えている。1948年に初のインスタントカメラ「ポラロイド・ランド・カメラ」を発売してから60年。同社の代名詞にもなっていたアナログインスタントカメラ・フィルム事業から、完全撤退することになる。
同社によると、インスタントカメラ・フィルムは1990年代後半から00年代前半が需要のピーク。その後は減少が続いていたが、医療用途や顕微鏡用カメラ、警察の捜査証拠品撮影など画像の改ざんが許されない法人利用が9割を占め、「35ミリカメラほど急激な需要減ではなかった」(同社広報部)たためこれまで生産を続けてきた。
しかしデジタル化が進み、法人用途でもデジタル画像が受け入れられ始めたことで需要がさらに減少。生産終了を決断した。製品ごとの生産終了予定時期はWebサイトで確認できる。
インスタントカメラを発明した米Polaroid創業者のエドウィン・ハーバード・ランド博士(故人)は「将来は、デジタル化も視野に入れたインスタントカメラを開発したい」と語っていたといい、夢の実現に向けた製品第1弾として2008年内に「インク不要で出力できるプリンタ」を米国市場に投入する予定だ。
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